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水素結合鎖を持つビイミダゾール型遷移金属錯体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05640642
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機化学
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

田所 誠  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (60249951)

研究分担者 中筋 一弘  大阪大学, 理学部, 教授 (60028230)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード水素結合 / ビイミダゾール / PET状態 / 光学異性体 / 超分子
研究概要

キンヒドロンのようなプロトン-電子連動(PET)現象を金属イオンを含む新しい電子系で実現することを目指している。その第一段階として金属錯体同士が直接、分子間水素結合鎖を形成する(HB錯体)ものを探索してきた。ビイミダゾール(2,2'‐biimidazole)配位子の金属単核錯体がその配位子のプロトンを1つ乖離して新しいNH‐N分子間水素結合を配位子数n(n=1‐3)に応じてDimer,Chain,Networkの構造を持つことを予想した。そして、そのDimer,Networkの構造については実際にX線構造解析を用いて証明した。このダイマー構造は〔Cu(SalenNMe_2(Hbim)〕_2の錯体の構造解析を成功することによって初めて2.83ÅのNH‐N分子間水素結合を持つことを実証した。1次元の分子間水素結合Chainを持つ錯体は〔Ni(Hbim)_2(Pyrazine)〕0.5H_2Oとして合成しており単結晶化の最中である。IRからこの化合物は中程度に強いNH‐N型水素結合を有し、磁化率を測定した結果、弱い反強磁性相互作用を持つことから水素結合鎖の他にピラジンを架橋基としたNi間の相互作用を持つ2次元系の錯体であることがわかった。Network構造を持つトリスビイミダゾレートNi錯体(〔Ni(Hbim)_3〕^-)は分子間水素結合を利用した超分子的な集合体を形成し、その構造はカチオンの種類によって異なることを明らかにした。^nPr_4N^+を持つ構造は光学異性体であるLAMBDA,DELTAが交互に現われる1次元のZigzag Chain構造を持つ。また、Et_4N^+をもつ錯体構造は1つのフリーのビイミダゾールを含み光学異性体であるLAMBDA,DELTAとともにグラファイトのような6角形(内径^〜20Å)の分子間水素結合型錯体を単位としたしたダブルシートを形成し、これが直角に交差しているような複雑な構造を持つ。さらに、Ph(Me)_3N^+を持つ錯体はC軸方向に内径約9.5Åの垂直な親水性のホールが結晶を貫いており、この中には溶媒であるMeOHのカラムが存在することがわかった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2019-02-28  

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