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遺伝子発現の人為制御系の導入による膜リン脂質のDNA複製における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 05640693
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 遺伝
研究機関埼玉大学

研究代表者

松本 幸次  埼玉大学, 理学部, 助教授 (00119140)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード酸性リン脂質 / DNA複製開始 / 大腸菌 / 枯草菌
研究概要

1.リン脂質合成酵素遺伝子の発現誘導系の構築:
[遺伝子の単離]:枯草菌のリン脂質合成にかかわる主要三酵素の遺伝子のうち,ホスファチジルセリンシンターゼ遺伝子(pss)はクローン化を済ませた。ホスファチジルグリセロリン酸シンターゼ遺伝子は大腸菌の同酵素遺伝子欠損突然変異を相補するクローンを分離したが,これは酸性リン脂質含量の回復を示さず,gene dosage効果等により酸性リン脂質欠損障害を克服する未知の因子の遺伝子を単離したものと思われる。更に相同遺伝子プローブによる単離を検討中である。[発現制御系の構築]発現誘導系は大腸菌を宿主とする系のみを構築した。即ちlacプロモーター下流に枯草菌のpss遺伝子を組込み,膜フォスファチジルエタノールアミン含量の人為的昂進を可能とする系を構築した。
2.大腸菌リン脂質合成欠損突然変異の導入によるdnaA突然変異体の温度感受性の変化:本研究計画は枯草菌を主として大腸菌を従とするものであったが,標記現象を見いだした為,大腸菌を主な材料として検討することとし,以下の成果を得た。dnaA177突然変異株の温度感受性は,酸性リン脂質含量を著しく低下させるホスファチジルグリセロリン酸シンターゼ欠損突然変異pgsA3の導入により緩和され,逆にホスファチジルエタノールアミン含量が低下し酸性リン脂質レベルが上昇するホスファチジルセリンシンターゼの温度感受性変異pssA1の導入により著しく高まった。また野生型pgsA遺伝子を持つプラスミドの導入により,酸性リン脂質レベルを上昇させた場合も温度感受性を増大させた。oriCプラスミドpSY317は,pssA1dnaA二重変異株では著しく不安定となり,細胞が示した温度感受性の変化は,DNA複製開始過程の現象を反映するものであることを示唆していると考えられる。これらの結果は,in vivoで実際に,膜中の酸性リン脂質レベルがDNA複製開始機構に関与していることを初めて示唆したものである。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 西野泰斗: "Flagellar formation depends on membrane acidic phospholipids in Escherichia coli." Biosci.Biotech.Biochem.57. 1805-1808 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 臼井美奈: "大腸菌の野生型及び変異型フォスファチルグリセロりん酸シンターゼの構造とその増幅毒性." 脂質生化学研究. 35. 274-277 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 岸務: "Complementation assay of primer protrein:gene expression systems of plasmid vectors support the infection of suppressor-sensitive mutant phages M2 and φ29." Jpn.J.Genet.68. 243-255 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 北林一生: "The primer protein of bacteriophage M2 inhibits elongation activity of its DNA polymerase." J.Gen.Appl.Microbiol.39. 467-478 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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