研究課題/領域番号 |
05640698
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
遺伝
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
廣川 秀夫 上智大学, 理工学部, 教授 (30011737)
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研究分担者 |
牧野 修 上智大学, 理工学部, 助教授 (70231587)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | DNA複製 / プロティンプライミング / DNA5′末端結合蛋白質 / 蛋白質間認識 / in vitvo DNA複製開始 / 種特異性 |
研究概要 |
バクテリオファージM2とphi29は形態的にもゲノム上の遺伝子配置も極めて良く似た類縁ファージである。DNA複製はprotein-primingによって開始する。両ファージのprimer protein(PP)のアミノ酸配列は62%、DNAポリメラーゼ(Pol)は86%の相同性を示すにもかかわらず、それら蛋白質の遺伝子のsus変異株を用いたin vitroDNA複製系では、夫々の遺伝子に相補性が見られない。本課題研究ではPP遺伝子およびPol遺伝子を大腸菌にクローニングし、この発現系により夫々の蛋白質を精製し、in vitroDNA複製開始反応系を構築した。M2あるいはphi29由来のPP,Polと鋳型TP-DNAから成る8通りの反応系を検討した。その結果、PP,Pol,TP-DNAともhomologousの組合せの系のみDNA複製開始反応が検出された。 一方、蛋白質ブロッティング法による蛋白質間の認識・結合能を測定したところM2-PPはM2-TPおよびphi29-TPに認識・結合することが分かった。同様にphi29-PPはM2およびphi29のTPを認識・結合する。しかしM2-PPはM2-Polとは結合して複合体を形成するがphi29-Polとでは結合しない。 以上の結果は、ファージM2とphi29のDNA複製装置は機能構造的によくにているにも拘らず、構成蛋白質の互換がきかず、種特異性はPPとPolとの認識・結合によることが明らかとなった。
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