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食物連鎖網およびエネルギー栄養段階の構造特性に関する理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05640719
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生態
研究機関龍谷大学

研究代表者

寺本 英  龍谷大学, 理工学部, 教授 (30025225)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード食物連鎖 / 栄養段階 / エネルギーピラミッド / 食物連鎖網 / エネルギー栄養段階 / 力学的安定性 / 栄養段階状態図 / 相図
研究概要

本研究課題の研究目的で目指した6段階の研究計画のうち、1)栄養段階を通してのエネルギーの流れに関する適切な力学系を熱力学的制約を考慮に入れて設定する問題は、食物連鎖網のネットワークを再構成した栄養段階モデルを採用することによって成功し、2)各栄養段階数に応じて安定な平行状態の存在条件の解析結果を、3)生態系の環境条件と独立生産者の性質によってきまる総生産量と、消費者層のエネルギー代謝効率を基本軸とした相平面を用いて表現することによって、安定な生態系栄養段階についての状態図が得られることが明らかになった.重要なことは、この状態図のパターンが、用いた力学系モデルの詳細な性質には関係せず、生態系一般対して普遍的な性質を表していることが想定されることである.
さらに、4)生態系のいわゆるエネルギーピラミッド構造と栄養段階の力学的安定性の間にはやはり密接な関係があって、力学的に安定な最高の段階数の栄養段階が実現しているときには、常にエネルギー栄養段階はピラミッド構造をもっていることが確かめられた.これも相図の上で明確な形で示すことができる.
平成6年度には、特に5)食物連鎖網あるいは栄養段階構造と生態系としてのエネルギー利用効率の関係を、マルガレ-フの説に準拠して調べたが、まだ、明確な関係を示すような結果は得られていない。これは今後に残された問題である.6)の人為的攪乱による効果については、栄養段階の下層でのエネルギーの外部への採取の効果は最上位の補食者の絶滅から始まってっ順次下方に及ぶとうことが明らかな形で示された.
以上本研究で得られた成果は、生態学の基本的な問題に新しい方向からの光を与えた知見を提示したものとして価値あるものと思う.

報告書

(2件)
  • 1994 実績報告書
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] TERAMOTO,Ei: "Dynamical Structure of Energy Trophic Levels" Ecological Modelling. 69. 135-147 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] TERAMOTO,Ei: "Random Disturbance and Diversity of Competitive Systems" Journal of Mathematical Biology. 31. 761-769 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 寺本 英: "食物連鎖網とエネルギー栄養段階" 日本生態学会和文誌. 43. 21-29 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 寺本 英: "協調・競合系としての生態系の構造" 計測と制御(計測自動制御学会). 32. 816-821 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 寺本 英: "生態系の状態図" 生物物理. 34. 233-237 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] E.Teramoto: "Dynamical structure of energy trophic levels" Ecol.Modelling. 69. 135-147 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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