研究課題/領域番号 |
05640749
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物形態・構造
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
筒井 和義 広島大学, 総合科学部, 助教授 (20163842)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 鳥類 / 本能行動 / 学習・記憶 / 脳 / 神経細胞 / ステロイドホルモン / ニューロステロイド / ニューロペプチド / 生殖行動 / ステロイド / ペプチド |
研究概要 |
本能行動である生殖行動の制御に関わる脳内機能因子を明らかにするために、これまでに行動解析を進めている鳥類のウズラとキンカチョウを用いて解析を行ったところ、Met-エンケファリン、Leu-エンケファリン、Met-エンケファリン-RFを単離・同定した。鳥類の脳内オピエ-トの単離は本研究が最初である。脳スライスを用いて電気生理学的解析を行った結果、これらオピエ-トは生殖行動の中枢である視床下部・視索前野ニューロンの活動電位を著しく抑制することを見いだした。さらに、オピエ-トを脳定位固定装置を用いて視床下部・視索前野領域に注入して、生殖行動の発現を解析して行動レベルでの成果も得だ。現在、オピエ-トの生成が精巣から分泌される性ホルモンの作用により変動するかどうか解析中である。また、キンカチョウの脳にはスプライシングファクター様タンパク質が多く存在することを明らかにしたので、現在、この因子はさえずり学習に関与する重要なタンパク質ではないかと考えて詳しい解析を進めている。さえずり学習には性ホルモンの働きが不可欠であり、この因子とステロイドホルモンの関連についても調べている。 鳥類の脳が、末梢内分泌腺と同様に、コレステロールからステロイドホルモンの前駆体であるプレグネノロンを合成することを初めて明らかにした。さらに、活発にプレグネノロンを合成するのは小脳皮質の神経細胞であるプルキンエ細胞であることを発見した。飛翔する鳥類は小脳が発達しているといわれ、脳内プレグネノロンの作用機構と機能については小脳皮質の記憶能力に着目した解析を進めている。
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