研究課題/領域番号 |
05640754
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物形態・構造
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
龍崎 正士 北里大学, 医学部, 助教授 (20050528)
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研究分担者 |
瀧澤 直定 (瀧沢 直定) 北里大学, 医学部, 講師 (40050562)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ナガレタゴガエル / タゴガエル / ツチガエル / 両生類 / 核型 / 染色体 / 性染色体 / 性決定遺伝子 / カエル / 細胞生物学 |
研究概要 |
これまでの研究で次のことを確認している。1 ナガレタゴガエルの核型:(1)ナガレタゴガエルの核型は2n=26で、13対を大型染色体から小型染色体の順で並べ観察すると、大型5対と小型8対の染色体からることがわかった。(2)雄は第8番目の1対の染色体がメタセントリック型のものとサブセントリック型のものからなり、雌では2本ともメタセントリック型のものが確認でき、これ以外の染色体対の間では統計学上の有意差のあるものは認められなかった。(3)C-バンド、LR-バンドによる核型分析からもナガレタゴガエルは雄ヘテロのXY型の性染色体を持つことを確認することができた。2 ナガレタゴガエルと同地域に生息するタゴガエルの核型:(1)タゴガエルの核型は2n=26で、大型5対と小型8対の染色体からなるこたがわかった。(2)第8番目の1対の染色体は、雄はサブメタセントリック型染色体でたったが、形態、統計上有意差が認めらる異型のものからなること、雌ではサブセントリック型で同型であった。さらに、これ以外の染色体対の間では統計上の有意差のあるものは認められなかった。(3)C-バンド、LR-バンドによる核型分析からもタゴガエルも雄ヘテロのXY型の性染色体を持つことを確認することができた。(4)このタゴガエルとナガレタゴガエルの間には繁殖隔離はないことを確認している。3 日本各地のタゴガエルの核型:(1)日本各地{青森(弘前)、新潟(新発田)、島根(金城)、広島(三段峡)}から採集したタゴガエルの核型分析を試みたところ、雌雄で差のある染色体を有するものは見い出されていない。(2)現在のところ、東京都西多摩地方のタゴガエルでのみ雌雄で差のある核型をもつことが確認できた。これらの研究は継続実験下にあります。4 ツチガエルの核型:静岡県浜松市浜北から採集したツチガエル(XX-XY型)、新潟県村上市から採集したツチガエル(ZZ-ZW型)、は第7染色体が雌雄出異なり、形態的に識別できることを確認している。中国と九州地方から採集下ツチガエルは性差は認められなかった。5 ナガレタゴガエルの性決定関連遺伝子の検索と性染色体の特定:(1)群大、生体調節研の近藤寿彦先生の開発した固相ゲノム-ザブトラクション法を用いて雄の性特異的遺伝子のクローニングをおこなっているが、まだ成功していない。(2)雄ゲノムに特異的に存在するSRY型遺伝子(Sox遺伝子群とよばれる)の存在の検索を試み:ナガレタゴガエルの雄で、ヒトやマウスの雄の性染色体に特異的に存在する哺乳類性決定遺伝子SRY遺伝子と相同な遺伝子の単離を試みているが、現在までのところそのような遺伝子は得られていない。これらの研究は継続実験下にあります。
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