研究課題/領域番号 |
05640763
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物生理・代謝
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
最上 善広 お茶の水女子大学, 理学部, 講師 (30166318)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 繊毛運動 / ウニ幼生 / 神経伝達物質 / 屈曲形成 / 周期安定性 / シグナル伝達 / 繊毛 / 運動波形 / 反転反応 / セカンドメッセンジャー |
研究概要 |
繊毛運動の調節に関わるシグナル伝達機構を調べる目的で、ウニ幼生の繊毛運動に及ぼす神経伝達物質の作用を明らかにすることを試みた。以前の研究により、ドーパミンと5-HTの2種類の神経伝達物質の投与により、ウニ幼生の遊泳行動が変化することが知られていた。この事実は、神経伝達物質を入力情報とし、その終端に運動調節機構をおいた、繊毛細胞内でのシグナル伝達経路の存在を示している。この経路の解折に先立ち、シグナル到達末端における出力応答の詳細を明らかにすることから着手した。その結果、これらの薬剤が繊毛の運動に直接作用し、以下に示す、運動波形及び運動周期に変化を及ぼすまったく新しいタイプの運動制御様式が存在することを発見した。 1.ドーパミンの作用による繊毛反転反応 これは繊毛打方向の変化を引き起こす反応であり、ドーパミンの投与によって徐々に繊毛打方向が変化し、最終的に、繊毛打方向の反転を引き起こす。しかしこの反転反応は、これまで同定されている繊毛逆転反応とは別の機構によって起こることが実験的に明らかにされた。また、この反応には強い種特異性があった。 2.運動の周期安定性の調節 繊毛運動を安定度の高い周期運動として促えるこれまでの見解から離れ、周期安定性そのものを、単一繊毛の運動を詳しく解折することによって検討した。その結果ウニ幼生の繊毛はランダムな成分以外の揺らぎを持っており、その程度が神経伝達物質によって変動すること(ドーパミンによる揺らぎの拡大、5-HTによる縮小)が示された。 神経伝達物質による新たな調節作用が見いだされたことによって、細胞内シグナル伝達に対する解明の端緒が開かれた。
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