研究課題/領域番号 |
05650105
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 高知工業高等専門学校 |
研究代表者 |
藤原 正二 高知工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (90026328)
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研究分担者 |
三輪 伸太郎 高知工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (60044202)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 形状記憶 / 銅合金 / 加工性 / 熱間圧延 / マルテンサイト / 結晶粒 / 相変態 |
研究概要 |
Cu-12%Al合金を高周波真空溶解炉を用いて溶製した。得られた試料は室温においては脆いことが判明し、冷間圧延は出来なかった。そのため、微量添加元素の影響を検討し、Cu-12%Al-0.01%B合金では結晶粒径が微細になることが明らかとなった。さらに、内部摩擦の測定により、Cu-12%Al合金とほぼ同様の結果が得られた。マルテンサイトの形態などから判断して、形状記憶効果が期待された。しかし、結晶粒径のこの微細化にもかかわらず大きな延性は得られなかった。走査型電子顕微鏡観察により、この合金においても粒界破壊をしていることが判明した。この原因は母相の規則化と同時に粒界の脆化にあると考えられた。 また、Cu-12%Al合金において連続加熱による電気抵抗変化を測定し、本合金の相変態挙動を検討した。その結果、明確なマルテンサイト変態が認められた。なお、室温性質はよくなかったが、高温での加工性が著しい(加工効果はほとんどせず)ことが判明した。また、強加工材において室温性質が改善されることが明らかとなった。すなわち、十数回の形状記憶実験を繰り返すことが可能であることが判った。 大型形状記憶型製品への可能性を検討するために、本合金のバルク材を切削加工することにより、リングを作製した。このリングを高温に加熱後、室温で塑性加工をほどこし、さらに再加熱することにより、形状記憶効果の実験を行った。この結果、Cu-12%Al合金において、変態温度が高いことや回復量が完全でない点を考慮しながら利用目的を選択することにより、大型形状記憶型製品の利用の可能性が大きいことが明らかとなった。
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