研究課題/領域番号 |
05650156
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
|
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
中村 雅英 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (60172441)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 流体関連振動 / 血液 / エマルジョン / 柔らかい管 / パワースペクトル / 脈動流 / 弾性管 / 振動 / レイノルズ数 / 動圧 |
研究概要 |
本研究は血液を模擬した流体の運動により駆動される柔らかい管の振動を実験的に測定したものである。血液を模擬した流体としてここではエマルジョンを用いた。エマルジョンの分散媒は液滴であるため容易に変形することが予想される。この変形が赤血球の変形に対応し、定性的に類似の性質が生じる原因となる。今回の実験では、柔らかい管の変位は高分解能ギャップセンサーを用いて計測し、断面平均流量は電磁流量計を用いて測定した。これらのデータは、A/D変換ボードを通じてパーソナルコンピューターにとりこまれ処理される。実験は柔らかい管内の流れが定常の場合と正弦波状の脈動を有する場合に分けて行った。そして柔らかい管としては厚さの異なる2種類のシリコンゴム管とビニール管を用いた。得られた結果を要約すると次のようになる。 1.定常流の場合:1)流量が多い場合には、エマルジョンは柔らかい管の振動振幅を低下させる効果を有する。この効果はエマルジョン内に含まれる分散媒の運動に伴うエネルギー散逸によって定性的に説明される。2)パワースペクトルには2つの鋭いピークが生じる。このピークの位置は、流量や流体の種類にはほとんど依存しない。3)パワースペクトルに生じるピークの位置は流体の粘性を無視した解折によりほぼ説明することができる。 2.脈動流の場合:1)脈動流における柔らかい管の振幅は一般に水よりエマルジョンのほうが大きくなる。2)柔らかい管の変位には一周期において2度突発的な乱れが発生する。この乱れが発生するときの位相は断面平均速度が最大及び最小となる位相にほぼ一致する。
|