研究課題/領域番号 |
05650172
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 北海道工業大学 |
研究代表者 |
豊田 国昭 北海道工業大学, 工学部, 教授 (50048039)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 噴流 / 渦構造 / 制御 / 励起 / 拡散 / 混合 / 非円形噴流 |
研究概要 |
円形および長方形噴流中の渦構造を音波励起により操作し、噴流特性を制御する実験的研究を行い、以下の成果を得た。 (1)円形ノズル噴流をfn(噴出口近傍混合層の自然振動数)とfn/2の周波数を持つ周期波の合成波(E=Acos(2pifnt)+Bcos{2pi(fn/2)t+phi},A=B)により励起した場合には、噴流中の乱れ強さは2つの周期波間の位相差phiに著しく影響される。乱れ強さは、phi=90度の場合には励起なしの場合よりも減少し、phi=0の場合には増大する。これは、前者では渦構造の合体が抑制され崩壊が促進され、後者では合体が促進され渦構造が成長するためであり、位相差による渦構造の操作が噴流制御に極めて有効であることを示している。 (2)円形ノズル噴流中に設置した熱線プローブにより検出された変動速度信号を増幅してスピーカに入力し、スピーカからの音波により噴流を励起して噴流を制御することを試みた。この結果、励起のない状態では不明瞭であった噴流中の不安定性が増大され、大規模渦構造の著しい成長により噴流の拡散が促進されることが明らかになった。 (3)長方形噴流中の渦構造を干渉させることによる拡散・混合の制御を実験的に試みた。渦構造は音波励起により操作され、噴流中の非円形渦構造の複雑な三次元挙動は変動圧力の位相平均測定により検討された、渦構造は伸長・分裂を伴いながら変形し、これらの渦挙動が噴流の拡散・混合を著しく促進することを明らかにした。 以上の結果により、噴流は渦構造の操作により効果的に制御されることが明らかになり、この手法の工学的応用の発展に関する有用な基礎資料が得られた。
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