研究課題/領域番号 |
05650188
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
熊田 俊明 北海道大学, 工学部, 助教授 (70001782)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 沸騰 / 限界熱流束 / 遷移沸騰 / マクロ液膜 / 実験 / 理論 / 伝熱 / 熱工学 / 自然対流 |
研究概要 |
本研究では、限界熱流束点から遷移沸騰域にかけてのマクロ液膜厚さを限界熱流束モデルq_<CHF>=ρ_1H_<fg>δ_1・fに基づいて決定するとともに、マクロ液膜形成機構について検討しマクロ液膜厚さの相関式を導出した。研究で得られた結論は以下の通りである。 (1)Cooperらの気泡形状に関する研究、Semeriaの高圧域での気泡径測定結果、および発泡点密度の値より判断して、大気圧近傍より高い圧力でのマクロ液膜は一次気泡が複数個合体した二次気泡の接合により形成される。 (2)液膜形成気泡が一次気泡と同様の生長をする場合および蒸気の一様吹き出しによって生長する場合について液膜厚さの半経験式を得た。両相関式とも、蒸気吹き出し速度の広い範囲に渡って液膜厚さのデータを整理できる。 (3)垂直面から下向き面で限界熱流束を変化させて得られた液膜厚さは、本研究で提案した式と良く一致した。また、従来の導電プローブ法による測定値は本実験で得られた値に比べ全般に厚く、蒸気吹き出し速度への依存性も大きい。 (4)遷移沸騰域のマクロ液膜厚さは、液膜形成時の壁面温度が時間平均温度に等しく液膜形成時の熱流束が核沸騰曲線の延長で与えられると仮定すると限界熱流束点で提案した相関式で良く整理できる。 (5)以上、核沸騰高熱流束域から限界熱流束点を経て遷移沸騰域にかけて沸騰伝熱機構には差はなく、これらの領域のマクロ液膜厚さは本研究で提案した同一の式によって表すことができる。
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