研究概要 |
平成5年度〜6年度の2年間に行った研究内容と成果は以下の通りである. 1:互いに強度や位相が異なる三相磁界環境を発生できるヘルムホルツコイル型の磁界発生装置を製作した.この装置で0.01-30[μT],40-500[Hz]の三相磁界環境を模擬できる. 2:携帯型磁界ドシメータの設計・製作を行った.最終的に完成したメータの主な仕様は以下の通りである. (a)外形寸法:135[mm]x90[mm]x35[mm](電源部を含む) (b)重量:約250グラム(電源部を含む) (c)測定値:互いに直交する3方向の磁界時間積分値;同時計測が可能. (d)測定磁界強度:0.02-550[μT] (e)測定積分値:0.01-1999[μT・hr] (f)測定時間:30時間連続. 3:現在,完成したドシメータの性能試験を実験室環境と実際の送電線路環境で,携行しながら行っている. 4:3次元磁界計測システムの設計・製作を行った.本メータを使用することにより,0.01-100[μT]の,互いに直交する3方向の磁束密度を同時に計測することができる.更にシステムに含まれるコンピュータにより,各方向の磁束密度相互の位相関係なども計測できる. この2年間では当初最終目的としていた実際の職場や家庭内における磁界分布特性の計測まで至らなかったが,実用レベルに達した計測システムは完成させることができた.
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