研究課題/領域番号 |
05650314
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
|
研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
青木 彪 東京工芸大学, 工学部, 教授 (10023186)
|
研究分担者 |
西川 泰央 東京工芸大学, 工学部, 助手 (90228172)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | ゲルマニウム膜 / ECRプラズマCVD / アモルファス・微結晶相転移 / 光電特性 / HALL移動度 / TFT / 表面電界効果移動度 / 光劣化効果 / ECRプラズマ(P)CVD / アモルファス-微結晶相転移 / プラズマ制御 / ホール移動度 / ゲートしきい値電圧 / ion charge up / 電子衝撃 / 水素エッチング / フォトルミネッセンス特性 |
研究概要 |
良質な周波数スペクトルのマイクロ波源による水素希釈ゲルマン・ガスECRプラズマの励起により電子・イオンの制御性を改善し、また反応系の初期到達真空度を10^<-8>Torrオーダにして、Ge膜の高品質成膜を行った。絶縁基板上のGe膜に、マイクロ波電力9〜12W付近でアモルファス・微結晶の相転移が認められ、かつその付近でHALL電圧に符号反転が認められた。膜の光電特性ημτも相転移点付近で最高になり、導電性基板で得られた結果とほぼ一致した。相転移点でゼロになるHALL移動度μ_Hに対し、表面電界効果移動度μ_<FE>をボトム・ゲート形Ge-TFT構造で調べた。しかし、とくにμc-Ge : H TFTにゲート絶縁漏れが多く、この原因は、電子・イオンのSiO_2膜へのチャージアップによるのではなく、SiO_2膜のマイクロ波被爆にる絶縁破壊であることが分かり、成膜表面をマイクロ波から遮蔽することで解決した。ECRプラズマのGe-SiO_2界面への影響をGeエッチングで調べたところ、a-Ge:H膜を堆積した界面の粗さは成膜前とほとんど変らないが、μc-Ge:H成膜により界面が著しく荒らされることが判明した。また、a-Ge:H TFTのημτとμ_<FE>には相関があったが、μc-Ge:H TFTにはなく、表面粗さとμ_<FE>に相関があり、μc-Ge:H TFTのμ_<FE>は表面粗さによって支配されていることが分かった。a-Ge:H TFTのμ_<FE>を上げる成膜条件は、電子温度とイオン照射量が重要な関連性があることが分かった。しかし、μ_Hはa-Ge:Hで0.3cm^2/Vs、μc-Ge:Hで2cm^2/Vs以上得られるにもかかわらず、μ_<FE>はその1/100〜1/10と小さく、原因究明は今後の課題となった。また、a-Ge:Hには純粋a-Si:Hと同じ光劣化効果と、それと逆の現象を示す2種の膜があり、両者とも常温近くの温度でアニールできることも分かった。膜質の違いは前者の方がやや光電感度が高く、かつギャップ内局在準位密度が少ないこと以外は不明であり、2種の膜の成膜法も含めて今後の課題となった。
|