研究課題/領域番号 |
05650330
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栖原 敏明 大阪大学, 工学部, 助教授 (90116054)
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研究分担者 |
裏 升吾 大阪大学, 工学部, 助手 (10193955)
西原 浩 大阪大学, 工学部, 教授 (00029018)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 非線形光学 / 光第2高調波発生 / 有機分子結晶 / 光導波路 |
研究概要 |
本研究は、有機分子結晶を用いて高性能の導波型光波長変換デバイスを実現するうえでの問題点を解明し、基礎技術を確立することを目的とした基礎研究である。得られた成果は以下のように要約される。 1.導波型波長変換デバイス設計技術の確立 疑似位相整合導波型波長変換デバイスの基礎理論をmNAやDMNP等の有機結晶材料に適用して比較検討し、高効率が実現可能なことを確認するとともに設計データを得た。また、作製誤差や結晶の不完全性がデバイス特性に与える影響についても理論的に検討を行った。 2.薄膜結晶育成技術の改善 ゾーンメルティング再結晶化法による導波路用単結晶の育成について実験を重ねて改善を行い、従来から経験のあったmNAだけでなく、非線形係数のより大きなDMNPについても方位制御単結晶育成のための条件や育成結晶の特性について知見を得た。 3.波長変換デバイスの試作と評価 有機結晶材料のデバイス化の困難さを回避するために、有機線形材料(mNA)だけでなく無機導波路材料(Si-N)を組合わせた疑似位相整合波長変換デバイスの構成を提案し、作製誤差等による残留位相不整合を補償するための機能をもつグレーティング構造を有する形のデバイスを設計した。実際にデバイスを試作し、その特性を実験で評価した。これまで報告例のなかった有機結晶を用いた疑似位相整合波長変換を初めて観測することができ、理論的予測に近い0.04%/Wの規格化効率が得られた。 4.非線形グレーティング作製法の検討 有機結晶材料自体に疑似位相整合のためのグレーティング構造を作製する方法として電圧印加や短波長レーザ光照射などの検討を行った。その結果、Arレーザ照射による結晶の変質が非線形グレーティング作製に利用できることを見出し、基礎的なデータを得た。
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