研究課題/領域番号 |
05650351
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
谷本 正幸 名古屋大学, 工学部, 教授 (30109293)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 画像情報圧縮 / 画像加工 / 直交変換 / DCT / 変換係数 / 拡大 / 縮小 / フィルタリング |
研究概要 |
直交変換によって情報圧縮された画像の変換係数から、加工された画像の変換係数を直接的に得るため、空間領域への逆変換、加工、変換領域への変換の3つのプロセスをひとまとめにし、変換領域において画像の加工を行う方式を提案し、線形な加工を行う一般式を導出した。この一般式を用いて、拡大、縮小、移動、フィルタリングなどの線形画像加工を行う演算式を明らかにした。更に、この一般式では表現できないようなコントラスト調節、2値化、合成などの非線形画像加工についても、変換領域において加工を行うことができることを示した。本方式による縮小、拡大、フィルタリングなどの加工実験を行った結果、空間領域へ戻して行う従来の加工による結果との全く差が検知されない良好な加工画像を得ることができた。また、DCT係数領域において画像の解像度変換を行うDSD(DCT Scaling Decoder)方式と本方式を比較した結果、DSD方式ではブロック歪が目立つのに対して、本方式では歪のない解像度変換画像が実現できた。本方式によって、ほとんどの場合に演算量を従来方式より少なくすることができたが、加工の種類によっては隣接ブロックの情報まで必要なため、演算量が増大する場合があることが明らかになった。このような場合の演算量を削減するため、加工に必要な隣接ブロックの情報をブロック内の情報で近似的き置き換え、加工をブロック内で閉じたものとする方式を提案し、シミュレーション実験を行った結果、近似を行わない場合に比べてSN比では3dB程度劣化するものの、乗算回数を約1/200以下に削減することができた。以上の結果、提案方式により画像情報圧縮と画像加工の統合化を高品質かつ高能率に実現することができた。
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