研究概要 |
1.研究室用の無線LAN QPSK送受信システム並びに高信頼の高速TNCが完成し,270MHzにおいて154kbpsでの伝送実験を行い,システムの評価をした.伝送のスループットのパケット長依存性の測定や,有線リンクとの比較などを行った. 2.誤り訂正の実験 8ビットを一語としたリ-ドソロモン符号による誤り訂正システムを,最大ブロック長が255バイトを越えても伝送可能とするソフトウエアを作成した.さらに,MODEMによるデータ伝送に際してCODECでディジタル化した回線にビット誤りを生じさせることによる,伝送誤りシミュレータを使用した伝送実験に取り掛かった. 3.無線による移動ホストプロトコル 移動ホストプロトコルの一つであるVIP(Virtual IP)を拡張し有線ネットワークとのゲートウエイのみならず,無線ネットワーク内での中継を含むシステムに於ける経路制御の方法の提案を行なった. 4.無線による移動ホストプロトコルの実験 VIPのソフトウエアを提供して頂き,無線用に拡張したVIPの実験を行なおうとしている.有線では動作しているものを,無線用に拡張をして実験しようとするものである. 5.アマチュア無線による実験 KA9Qソフトウエア群によって,研究室でも無線による電子メールやニュースシステムの運用を行なっている.TCP/IPの理解や運用技術の教育上も大きな効果をあげることができた. 6.情報のパーソナル化への応用 情報のパーソナル化への応用の具体化として,VIPのソフトウエアを改良し,無線によるモバイルコンピューティングを実現するためのシステムを追求していく.
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