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保全と復元をめざした鳴き砂の画像処理技術を使った新しい土質工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05650481
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 地盤工学
研究機関金沢工業大学

研究代表者

川村 國夫  金沢工業大学, 工学部, 教授 (20023327)

研究分担者 前川 晴義  金沢工業大学, 工学部, 講師 (60113031)
山田 幹雄  金沢工業大学, 工学部, 助教授 (30175666)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード鳴き砂 / 保全・復元 / 石英粒 / 発音特性 / 人工精製
研究概要

建設と環境の調和が厳しく求められる今日,本研究は,その具体的なテーマとして鳴き砂を取上げ,日本の鳴き砂海岸の分布,地形と地質の特徴,鳴き砂の粒子特徴と鉱物組成および発音特性について,現地調査と室内試験を実施し,幾つかの検討によって以下のような結果を得た。
(1)日本の鳴き砂海岸は,感度の高いものが20カ所余見られ,その周辺や後背地には,必ず,古第三紀やジュラ紀以前の花崗岩類(花崗斑岩,角せん石黒雲母花崗岩,石英斑岩など)の存在が認められる。
(2)鳴き砂の主鉱物は石英粒であり,鳴き砂海岸では,その粒径が平均0.36mm以上,変動係数0.25以下にあり,含有率はいずれも65%以上(砂粒数比)となっている。
(3)開発された発音装置(1kgf/cm^2の圧力で自動的に乳棒が乳鉢の中の鳴き砂を突く装置)によって,日本の鳴り砂の発音特性を検討した結果,いずれもスペクトルが基音周波数で1000Hz以下,そして2倍音,3倍音にも卓越した周波数があり,倍音特性を認める。最大音圧は,いずれの鳴き砂とも55dB以上であり,発音の継続時間も50msec以上であった。音色は弦楽器のそれと相似し,いずれも豊かな発音特性を示した。
(4)一般に,石英の平均粒径が大きくなるにしたがって,鳴き音の強さは大きくなり,高さは低くなる傾向を示した。
(5)鳴き砂海岸の今後の保全と復元のために,珪砂を使った人工鳴き砂の精製に成功した。そして,この技術によって粒径がコントロールできる鳴き砂を精製し,さらに詳細な鳴き砂の発音特性の検討が可能となった。
以上のように,本研究の成果は,自然の遺産でもある鳴き砂の保全と復元にきわめて有効な内容であり,その適用が強く期待されている。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 川村,國夫: "日本の鳴り砂" 土質工学会誌「土と基礎」. No.435. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 川村,國夫: "能登門前町の鳴り砂" 土質工学会誌「土と基礎」. No.435. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 川村,國夫: "鳴り砂の発音特性" 土質工学会環境地盤工学シンポジウム論文集. 1. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 川村,國夫: "第三紀堆積岩地帯の道路斜面の落石,崖崩れに対する安全性" 土質工学会第三紀層の斜面安走に関するシンポジウム論文集. 1. 167-172 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 川村,國夫: "第三紀風化凝灰岩の地すべり予知と対策" 土質工学会第三紀層の斜面安走に関するシンポジウム論文集. 1. 161-166 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 川村,國夫: "地盤工学での赤外線サーモグラフィの適用と評価手法について" 地盤工学分野でのリモートセンシングの活用に関するシンポジウム論文集. 1. 135-142 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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