研究課題/領域番号 |
05650490
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
江頭 進治 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027286)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 土石流 / 泥流 / 浮遊砂流 / 混相流 / 構成則 |
研究概要 |
本研究を進めるに当たり、次の二つのテーマに焦点を絞ってこれを推進した。 1.圧力構造の解明 微細砂を含む流れの圧力は、流体圧(間隙水圧)、粒子の相対運動(衝突など)に伴う動的圧力、および粒子同士の接触に伴う静的な圧力とからなっているものと考えられる。これらを次のような手順で解明した。 (1)粒子径100μ〜600μの微細砂を用いて粒子濃度が0から40%程度の流れを作り、河床の平衡勾配を測定した結果、粗粒子のものよりも小さくなることが判明した。さらに、これは場の流れに起因することを明らかにした。 (2)粒子流、土石流および浮遊砂流に関する研究成果ならびに上述のデータに基づいて圧力構造の定式化を図った。 2.エネルギー散逸構造の解明 平均流のエネルギー散逸は、主として場の乱れ、粒子と流体の相対速度、粒子間摩擦によって起こることに着目し、散逸関数を次のように定式化した。(1)1.の成果に基づいて、流れの上層と下層とではエネルギー散逸機構が異なることを明らかにし、上層では場の乱れによる散逸が卓越し、下層では粒子摩擦および粒子衝突による散逸が卓越することを見い出した。(2)場の流れによるエネルギー散逸については、浮遊砂流に関する知見をもとにこれを定式化し、粒子衝突および粒子間摩擦によるものは、上述の動的圧力および静的圧力に関する成果に基づいて定式化した。ついで、平均流の全エネルギー散逸率(散逸関数)を各散逸の和として表示した。(3)粒子濃度0〜40%の流れを作り、等流水深、流速分布、濃度の鉛直分布等から、上述のエネルギー散逸関数に含まれる係数を決定した。
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