研究課題/領域番号 |
05650555
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築環境・設備
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古江 嘉弘 京都大学, 工学部, 助教授 (90026162)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 三次元能動制御 / 積分方程式法 / 数値シミュレーション / 音響模型実験 / 信号遅延装置 / 変圧器騒音 / 線スペクトル騒音 |
研究概要 |
騒音源の周囲を遮音材料で囲むという騒音対策法は最善の方法であるが、実際には、換気の必要性などのため、開口を設けねばならず、その効果が半減されるのが普通である。これに対して通常、開口部に吸音ダクトや障壁などを設置する方法が採用されるが、特に低周波数騒音に対しては有効な方法とはいえない。本研究では、このような状況に対して、騒音源とは別の音源を付加することにより、開口部からの放射音を最小にするという、いわゆる3次元能動制御の方法を研究するものであり、とりわけ、付加音源の持つべき音響特性とその最適配置方法の開発を目的として、以下の研究を行った。 1。数値シミュレーションおよび対応する模型実験 一面に開口をもつ直方体室内に純音を発する無指向性点音源(1次音源)があるという単純な場合を想定しその音場を積分方程式法を用いて計算し、さらに付加音源(2次音源)が共存する場合の音場を計算し、3次元音場の能動制御の可能性を数値シミュレーションを実行した。数値計算はかなり理想化された条件に制限せざるを得ないため、上記シミュレーションにより得られた知見を無響室内での対応する模型実験により確認した。 2。騒音源として変圧器を対象とした能動制御実験 上記1項の研究から得られた知見をもとに、比較的現実的な状況を想定した実験を行なうため、1次音源として50KVAの変圧器を選定し、その主要スペクトルである120、240、360、480Hzの能動制御実験を行った。変圧器を設置した建屋の寸法は150cm×150cm×150cmの直方体で一壁面中央に75cm×75cmの開口がある。 2次音源用の信号には、変圧器の面上に取り付けた加速度振動ピックアップから得られる電気信号を用いた。能動制御はその信号を遅延装置を通して2個のスピーカから音波として放射させることにより行った。 開口部から放射される騒音の分布測定から、2次音源を用いて能動制御することにより、5〜15dBの減衰を得ることが確認された。
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