研究課題/領域番号 |
05650649
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
複合材料・物性
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松浦 清隆 北海道大学, 工学部, 助手 (60142692)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 複合材料 / 繊維強化材料 / 定量評価 / 短繊維 / 画像処理 |
研究概要 |
複合材料が持つ種々の性質は、第2相の分布に強く依存する。特に、繊維強化材料においては、繊維が占める体積分率とともに繊維の配向性が重要な因子となる。体積分率は、材料の切断面上で測定される面積分率から評価できる。しかし、3次元的に分布する繊維の配向性については、現状では直接的な測定法はない。それゆえ、本研究では、材料の切断面上における情報をもとに繊維の3次元的な配向性分布を計算する手法を開発した。 以下に、本評価法の基本概念について略述する。対象とする繊維強化材料として、簡単のため、円形および正多角形の断面を持つ棒状繊維が分布するものを想定した。例えば、SiC短繊維強化アルミ合金などが、これに該当する。これらの棒状の立体を数学的に記述して、計算機内において発生させた多数の任意平面でこの立体を切断し、断面と棒の長軸のなす角と棒の断面積の間の関係を求めた。この関係により、材料の任意切断面上で測定される繊維の断面積分布から繊維の長軸と観察断面のなす角(θ)の分布が求められる。また、繊維断面の長軸と観察断面上の任意方向のなす角(α)の分布を測定することにより、θとαから3次元空間における繊維の配向の分布が評価できる。 以上の基本概念に基づき、測定、統計処理、配向分布計算などを連続的に行うプログラムを開発した。 現在、このプログラムにより繊維の配向分布が正しく評価されるかどうかを検討するための、模型実験を進めている。さらに、実用材料に対してこの評価法を適用し、繊維の配向性と材料性質(主として強度)の関係を調査する予定である。
|