• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

陽電子消滅法を用いた極低温における先進有機複合材料の評価

研究課題

研究課題/領域番号 05650656
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 複合材料・物性
研究機関大阪大学

研究代表者

西嶋 茂宏  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00156069)

研究分担者 誉田 義英  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40209333)
山本 幸佳  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (30029243)
大熊 重三  大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (60029858)
岡田 東一  大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (40028999)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード陽電子寿命 / マトリックス / 極低温 / 破壊靭性値 / 自由体積 / 自由空間 / 先進複合材料
研究概要

極低温でも高い破壊靭性値を有する有機マトリックスの分子設計ができるようにすることが本研究の目的である。このため、まず問題点を明らかにする目的で、実際に使用されている各種マトリックス樹脂の破壊靭性値を室温(RT:298K)、液体窒素温度(LNT:77K)及び液体ヘリウム温度(LHeT:4.2K)で測定した。その結果、低いガラス転移点を持つ材料が必ずしも極低温で高い破壊靭性値を示すとは限らないことが明らかになった。
そこで、極低温で破壊靭性値を規定する因子を明らかにする目的で陽電子消滅法を用いてそれらの材料を評価した。その結果、これらのマトリックスは大きく2種類に分けることが出来ることが明らかになった。即ち陽電子寿命から判断される自由体積が大きくなると破壊靭性値が大きくなる系と、自由体積が変化しても破壊靭性値は余り変化しない系である。考察の結果、前者は、分子の三次元編目構造が乱されている系、後者は三次元編目は組んでいるが編目の大きさが異なる系である(自由体積と区別するために自由空間と呼ぶ)ことが明らかになった。
これらの材料の極低温における破壊靭性値は前者は極低温になると自由体積が無くなってしまうので大きく減少する。また、後者では亀裂は分子を切断して行かねばならず、それゆえ極低温で破壊靭性値は向上することが明らかになった。この結果、極低温用マトリックスとしては、三次元編目構造は組むが、架橋間分子量が大きい材料が望ましい。また、可塑剤等を使用することは望ましくないことなどが明らかになった。
この設計指針を用いて、マトリックスを設計し、有機複合材料を製作可能であることを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Okada S.Nishijima et.al: "Physical properties of epoxy and free volume evaluated by positron annihilation spectroscopy" J.de Physique. 3. 291-294 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] S.Nishijima T.Okada et.al: "Evaluation of epoxy resin by positron annihilation for cryogenic use" Adv.Cryog.Eng.40. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi