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メタノール・炭酸ガスの微生物的酢酸化による炭酸ガスの化学原料化

研究課題

研究課題/領域番号 05650803
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生物・生体工学
研究機関広島大学

研究代表者

西尾 尚道  広島大学, 工学部, 教授 (30034383)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード炭酸ガス / 酢酸 / 偏性嫌気性細菌 / Acetobacterium sp. / 連続培養 / メタノール / ろ過培養 / 阻害
研究概要

偏性嫌気性細菌Acetobacterium sp.はメタノールと炭酸ガスから酢酸を生成でき,炭酸ガスの化学原料化(酢酸生成)に寄与できる。しかし,本菌の増殖特性は不明の点が多く高濃度培養系は達成されていない。そこで,本研究では回分培養及びケモスタット連続培養を実施し増殖特性を明らかにすると共に,種々の基質下でのろ過培養を行い高濃度培養系及び高速酢酸生産性の基礎とした。以下に結果を示す。
1.回分培養により基質(メタノール)阻害及び生成物(酢酸)阻害を含む増殖特性を検討した。本菌はほぼ量論通り4モルのメタノールから3モルの酢酸を生成した。二次の基質阻害モデル式よりμm=0.175h^<-1>,Ks=83mM,Ki=278mMを得た。生成物阻害については非拮抗モデル式よりKp=271mM,n=0.7を得た。
2.ケモスタット連続培養では,先ずD=0.04h^<-1>で至適pHについて検討した。pH6.8でメタノール制限となったが,それ以上ではCO_2律速となり,それ以下では生成酢酸により阻害された。したがって,最適操作pHは6.8であった。また,メタノール濃度の増加と共に操作希釈率(D)は低下し,最大酢酸生産性はD=0.13h^<-1>,メタノール200mMで8.4g/l・dを得た。
3.セラミックろ過培養系を組み入れた反復回分培養を実施した。本菌はメタノール/CO_2,フルクトースを資化できる。10日間の反復ろ過培養(すなわち,増殖が停止した時点で培地の半量交換を行う)結果,メタノール/CO_2で1.8,フルクトースで1.2,フルクトース/メタノール/CO_2で1.6g/l・dを得た。したがって,CO_2の有効利用及び農産廃棄物の有効利用の両面から複合基質が有望である。以上,酢酸の生成物阻害を明確にし,ろ過培養の有効性が実証できたので,今後はイオン交換樹脂による吸着・回収系について検討したい。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 西尾尚道: "嫌気微生物学(偏性嫌気性細菌の物質生産への利用)" 養賢堂, 17 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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