• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

バルク状アルミニウムの直接窒化による窒化アルミニウムの作製

研究課題

研究課題/領域番号 05650844
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機工業化学
研究機関東京理科大学

研究代表者

伊藤 滋  東京理科大学, 理工学部, 助教授 (10120164)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード窒化 / アルミニウム / 窒素 / 窒化アルミニウム / 酸化イットリウム / 電解エッチング / 気相反応 / 線材 / 窒素ガス / 窒化反応
研究概要

本研究では、バルク状のAlとして粒径約2mmのAlを用い、従来不可能とされてきたバルク状Alの窒素ガスとの反応を試みた。
まずバルク状Alに種々の割合で反応性の高いアトマイズ粉を混合して、バルク(全量8g)を窒化させた。その結果、少量のY(NO_3)_3・6H_2Oを加え、1300℃で窒化した場合、バルク混合率が0〜50%の範囲で全体の窒化率が98%以上となった。さらに、バルクのみの場合でも、1300℃で窒化率は70.6%となった。そして、この場合に反応管をステンレスから黒鉛にかえたところ、窒化率は1050℃で98.8%、1300℃では99.3%となった。すなわち、このようにして粒径2mmのAlを一回の窒化操作でほぼ100%窒化することに成功した。この生成物中には、直径約2mmの中空殻状のものが多数見られた。そして、殻の外側には粒径1μm程度の微粒子が観察された。これらのことおよび反応管内の温度変化の測定結果より、つぎの窒化機構が考えられた。まず、Y(NO_3)_3・6H_2Oの添加効果により、Al粒表面の窒化反応が促進される。そして、その反応熱により粒内のAlが蒸発し、Al粒の外でN_2ガスと気相反応して、1μm程度の細かいAlN粒子を生成する。そこで、つぎに反応促進剤を用いずに初期の窒化を促進するため、Al線材(φ2mm,ι50mm)を電解エッチングし、その表面を活性化して窒化を試みた。その結果、1300℃で2hr窒化した場合に窒化率は最高で99.6%となり、Al線材はほぼ完全に窒化した。
以上、本研究では、バルク状Alに、Y(NO_3)_3・6H_2Oを添加、あるいはエッチングを施すことにより、従来窒化が不可能であったバルク状Alを、完全に窒化することに成功した。この結果は、現在高熱伝導性LSI基板として注目を集めているAlN焼結体の原料製造に対して、少なからぬ影響を及ぼすものと期待される。

報告書

(3件)
  • 1994 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 伊藤 滋: "バルク状アルミニウムの窒化によるAlN粉末の製造" 粉体および粉末冶金. 40. 1194-1199 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shigeru Ito, Kazuharu Yoshida, Nobuyuki Koura, and Kazuo Akashi: "Preparation of AlN Powders by Nitriding of Aluminum Chips" Journal of the Japan Society of Powder and Powder Metallurgy. Vol.40. 1194-1199 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 伊藤 滋: "バルク状アルミニウムの窒化によるAlN粉末の製造" 粉体および粉末冶金. 40. 1194-1199 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤 滋: "バルク状アルミニウムの窒化によるAlN粉末の製造" 粉体および粉末治金. 40. 1194-1199 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi