研究課題/領域番号 |
05650867
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
曾根 澄 山形大学, 工学部, 教授 (90006982)
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研究分担者 |
大場 好弘 山形大学, 工学部, 助教授 (60152237)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | Salen Ni錯体 / 結晶包接機能 / 光学活性ホスト / p-t-ブチルフェノール |
研究概要 |
1.Salen(ラセミ体)、およびそのニッケル錯体の合成と包接挙動の検討 3-t-ブチルサリチルアルデヒド、およびp-t-ブチルフェノール-ホルマリン系2〜3量体構造単位を持つ類縁アルデヒドと、trans-1,2-シクロヘキサンジアミン、および1,2-ジフェニルエチレンジアミンから5種のSalen化合物(ラセミ体)と、対応するsalenニッケル錯体を合成し、約40種の有機中性分子(液体)に対する結晶包接機能を検討した。その結果、Salenは一般に包接性に乏しいが、これをニッケル錯体に変換することによって著しく包接機能が向上することが明らかになった。また、Salenニッケル錯体は、置換基の種類にかかわらずベンゼン誘導体と包接錯体を生成し易く、脂肪族のアルコール、ハロゲン化物とは包接錯体を生成しにくいことがわかった。 なお、包接錯体の単結晶が得られなかったために、X線による結晶構造の検討はできなかった。 2.光学活性Salenニッケル錯体の合成と光学活性Salenニッケル錯体による光学分割の試み 上記1で得られた知見をもとに、不斉源として(R.R)-(+)-1,2-ジフェニルエチレンジアミンを用い、それぞれp-t-ブチルフェノール-ホルマリン系2量体、あるいは3量体構造単位を持つ光学活性Salenニッケル錯体2種を合成し、芳香環を含むいくつかのラセミ化合物(アミノ酸エステル、アルコール、アミン、ケトンなど)の結晶包接を試みているが、錯体が得られず光学分割を行うに至っていない。さらに広範囲のラセミ化合物について包接機能を検討するとともに、サリチルアルデヒド構造単位やアゾメチン基の修飾についても検討する必要がある。
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