研究課題/領域番号 |
05650900
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原田 明 大阪大学, 理学部, 助手 (80127282)
|
研究分担者 |
蒲池 幹治 大阪大学, 理学部, 教授 (40028163)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 超分子 / 包接 / シクロデキストリン / 分子認識 |
研究概要 |
シクロデキストリンと種々のポリマーとの相互作用について検討したところ、グルコース6個からなるα-シクロデキストリンは細いポリマーであるポリエチレングリコール(PEG)と結晶性の錯体を高収率で形成することがわかった。グルコース7個からなるβ-シクロデキストリンはPEGとは錯体を形成しないが、ポリプロピレングリコール(PPG)とは高収率で錯体を形成することがわかった。α-シクロデキストリンはPPGとは錯体を形成しない。さらにグルコース8個からなるγ-シクロデキストリンはポリメチルビニルエーテル(PMeVE)と錯体を形成するが、α-、β-シクロデキストリンは(PMeVE)とは錯体を形成しないことがわかった。このようにシクロデキストリンはポリマーの構造により高い特異性を示すことがわかった。また錯体形成の効率はポリマーの分子量にも強く依存することがわかった。 さらにα-シクロデキストリンとPEGビスアミンとの錯体を単離し、これを2、4-ジニトロフルオロベンゼンのようなシクロデキストリンの空洞を通り抜けることができないような大きな置換基と反応させることにより、多くのシクロデキストリンをポリエチレングリコール鎖に閉じこめることができた(ポリロタクサン)。平均分子量3350のPEGから合成したポリロタクサンには1つの分子に約20個のシクロデキストリンが閉じこめられていることがわかった。これはポリマー鎖のほぼ半分がシクロデキストリンによっておおわれていることになる。平均分子量約1450のPEGから合成したポリロタクサンにはシクロデキストリンが約15個閉じこめられており、ポリマー鎖のほぼ端から端まで詰まったポリロタクサンが得られた。
|