研究課題/領域番号 |
05650910
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々木 直樹 北海道大学, 理学部, 助教授 (40142202)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 伸長流 / ポリカルボベンゾキシリジン / ポリグルタミン酸 / 複屈折 / ヘリックス・コイル転移 / ヒンジド・ロッド形分子 / 高分子電解質 |
研究概要 |
伸長流発生装置として、Taylorフォー・ロール・ミルを用い、ポリカルボベンゾキシリジン(PCBL)-m-クレゾール溶液、及びポリグルタミン酸(PGA)-グリセリン水溶液のそれぞれ、温度及び pH変化による構造転移の測定を行った。伸長流場に対する試料溶液の複屈折応答を観測することにより、分子の構造に関する情報を得た。転移途上の分子の溶液中での挙動についての情報も得られることから、ポリペプチドのヘリックス・コイル転移過程の観測手法として、伸長流動複屈折法が有効であることが示された。ヘリックス・コイル転移途上の分子は、ヘリックスとコイルが混在した、ヒンジド・ロッド形で存在することが予想されている。PCBLとPGAのヘリックス・コイル転移途上では、伸長流場に対する応答に違いが見られた。PCBL分子は、低歪速度の伸長流場では複屈折応答を示さないことから、溶液中でエントロピー力により比較的コンパクトな形にまとまったヒンジド・ロッド形分子として存在していることが予想される。これに対しPGAでは、歪速度がわずかでも分子配向による複屈折応答が観測されることから、分子鎖が固く広がった形で存在していることが予想された。これはPGA-G系が高分子電解質溶液であり、ヘリックスが解けた部分の主鎖や測鎖のアミノ基・カルボキシル基の解離で分子内に大きな静電相互作用(斥力)が発生するためと考えられる。これらの予想を確かめるためには、分子内の各セグメントの運動性を直接観測できる分光測定が有効である。現在紫外及び可視・赤外分光器と伸長流発生装置(この場合はオポーズド・ジェット)を組み合わせた計測システムを製作・調整中である。これらPGAとPCBL分子のヘリックス・コイル転移途上での分子の形態・物性の違いは、これらの分子を鎖員として含む高分子鎖のフォールディング過程のエルゴード性・非エルゴード性の発生の起源に関係するものと思われる。尚、本研究の結果の一部は"Elongational Flow Field as a Tool of Investigating Helix-Coil Transition"としてJournal of Applied Polymer Science誌に投稿中である。
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