研究課題/領域番号 |
05660008
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
育種学
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研究機関 | 京都大学 (1994-1995) 奈良大学 (1993) |
研究代表者 |
遠藤 隆 京都大学, 農学部, 教授 (60068830)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | パンコムギ / 欠失染色体 / C-バンド / 染色体地図 / 欠失地図作製 / Cバンド / 遺伝子地図 |
研究概要 |
研究代表者遠藤は、パンコムギの近縁種、Aegilops cylindricaのある染色体を添加すると、パンコムギに欠失などの染色体構造異常が高頻度に出現することを発見し、この現象を利用して、これまでにパンコムギの21種類の染色体すべてにわたって436の欠失染色体を同定し、それらの欠失系統を育成してきた。ところが、これらの欠失系統には、背景の染色体構成が異常なもの、欠失染色体自体に疑問のあるものが含まれている恐れがあった。そこで、本研究では、(1)欠失系統の詳細な細胞遺伝学的調査、(2)ホモまたはヘミ接合系統の育成、(3)欠失系統を利用した欠失地図作成(deletion mapping)を目的として研究を進めた。平成5、6、7年度の研究によって、パンコムギの3ゲノム、7同祖群の21染色体すべてについての欠失染色体の細胞学的調査と、系統育成を一通り完了し、以下のようなことが明らかになってきた。(1)Dr. E. R. Searsが育成したditelosomic系統で、存在しないか、不稔になる系統の染色体腕のもう一方の染色体腕における欠失は、一定以上の大きさになるとホモ接合にならない。(2)ホモ接合が期待されないのにそのような固体が得られた場合、必ず転座染色体が存在し、欠失した染色体部分がそこに含まれていると思われる。(3)細胞学的調査で、転座などの構造異常はほとんど確認できたが、小さな中間部の欠失を見つけることは困難であった。このようにパンコムギのかなりの数の欠失系統が育成され、その全体の染色体構成も明らかになってきたので、これから、これらの系統を用いた染色体地図作製が本格的に進展するものと思われる。
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