研究課題/領域番号 |
05660028
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
大川 清 静岡大学, 農学部, 教授 (60185204)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | レウココリネ / 新花卉 / 開花調節 / 生育習性 / 休眠 / 低温処理 / チリ / 球根植物 / 新花芽 / リューココリーネ / 生育・開花習性 / チリ自生 / ドロッパー / 花芽分化 |
研究概要 |
レウココリネは開花後休眠し、その期間は5〜6カ月である。球根を貯蔵する場合、貯蔵温度は20〜30℃が適当である。休眠打破の早さから考慮すると20℃が最適であるが、切り花品質、切り花本数の点を考慮すると25℃が良く、1年以上の長期貯蔵をする場合は20〜25℃がよく、30℃では発芽率が劣る傾向にある。休眠打破の時期は地上部が枯死する前の生育温度に影響を受ける。 2月、3月、4月に地上部が枯死した球根と、地上部が枯れないうちに掘り上げた球根を用意し、地上部が枯死した時期による出芽、開花への影響について調査した。出芽、開花、切り花品質については地上部枯死の時期による影響はそれほど見られなかった。早い時期から地上部が枯死していたにもかかわらず2〜3月枯死区の球根の休眠打破の時期が早まらなかったのは2、3月の気温が休眠打破を促進するような高い温度に達していなかったためと思われる。 切り花本数は4月枯死区が最も多かった。各区の掘り上げ時の球根重を比較した結果、充分に肥大し、地上部が枯死した球根で切り花本数が多くなると考えられる。 休眠開始から終了時までの花芽の発達を調査したところ、レウココリネは生育期間中に次の生育期に第1花茎として開花する花芽を生長点二分〜外花被形成ぐらいまで分化してから休眠に入り、休眠が破れる直前の10月まで発達を休止し、休眠中に枯死による花芽の更新もない。 出芽は球根が軽いものほど早い傾向があり、切り花栽培のためには最低でも0.3g以上の球根が必要である。 開花が早かったのは、3月上旬に開花した0.4〜1.5gの球根であった。開花率は0.3g以上でいずれも80%以上開花率を示した。又、切り花品質と花茎数は共に球根重が大きくなるほど平均値が高まり、その傾向は特に切り花本数で顕著に表れた。切り花品質が特によかったのは2.5〜3.5g区であったが、重さが0.3g以上の球根でいずれも切り花長40cm以上、切り花重3g以上、花蕾数6以上の切り花が得られた。また、0.1、0.2gの球根もそれぞれ55%、75%の開花率を示したが、切り花品質が他の区に比べ劣る点から、養成球に用いるのがよいと言える。 また、開花を早めたい場合は1.5g以下、切り花品質・本数を高めたい場合には1.5g以上というように栽培目的によって球根を使い分けるとより効果的であると考えられる。 レウココリネの自然開花期は2〜4月である。この開花時期を11〜12月まで早めるため、1年以上(本実験では8月から翌年9月までの13カ月)貯蔵した球根を用いて抑制栽培を行った。その結果、8月上旬から13カ月間、低温(0〜15℃)と20℃を組み合わせて貯蔵することによって、11月中旬からの開花が可能となった。 抑制栽培に最も良かった組み合わせは20℃の貯蔵限界が9カ月、低温(5℃)の貯蔵限界が4カ月であることから、20℃5〜9カ月+5℃2〜4カ月である。
|