研究課題/領域番号 |
05660050
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
藤崎 憲治 岡山大学, 農学部, 教授 (10228976)
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研究分担者 |
佃 律子 岡山大学, 農学部, 助手 (10032989)
中筋 房夫 岡山大学, 農学部, 教授 (20109317)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | カメムシ類 / カンシャコバネナガカメムシ / フタモンホシカメムシ / 翅多型性 / 長翅型 / 短翅型 / 飛翔筋 / 卵休眠 / ホソヘリカメムシ / 翅型 / 生活史形質 / 移動性 |
研究概要 |
カメムシ類について翅多型性及び関連する生活史形質についての個体群生物学的研究を実施した。その結果は以下のように要約される。 1.カンシャコバネナガカメムシの雌雄間での翅型と相対翅長に関する遺伝相関が推定された。その結果、長翅率と平均相対翅長の両方において雌雄間には有意な正の遺伝相関があることが分かった。しかし、長翅型の出現を促進する条件下で、長翅の出現率は雌より雄ではるかに少ない傾向が認められた。したがって、雄と雌それぞれにおける短翅化の適応度上の利益および雌雄間の遺伝相関が、本種の翅多型性の進化に影響しているものと考えられた。 2.亜熱帯の冬季におけるカンシャコバネナガカメムシの繁殖と卵休眠を、その翅多型性と関連させて研究した。秋季に沖縄本島南部から採集した長翅雌は、短翅に比べて、産卵開始が遅延し、産卵初期での産卵数も少なかったが、寿命ははるかに長かった。その結果、総産卵数では翅型間に有意な差はなかった。短翅雌の産下した休眠卵は、高温に対して日和見的に反応し、休眠が打破されやすい傾向にあった。このことは、長翅雌の産下卵の方が、短翅雌のそれに比してより強い休眠性を示すことを示唆した。 3.フタモンホシカメムシに見られる翅長変異を野外個体群から採集した成虫を用いて調べた。また、翅長変異に関与するさまざまな環境要因について実験室内で調べた。その結果、野外採集虫の後翅長の変異は、連続的ではあるが、二山型を示すことが分かった。室内実験の結果、中間的な密度、高温および短日といった環境条件下で後翅が長くなる傾向があることが分かった。
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