研究課題/領域番号 |
05660097
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
加藤 純一 広島大学, 工学部, 助手 (90231258)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 環境応答 / シグナル伝達 / 情報処理機能 / 微生物 / 走化性 / phoレギュロン / Phoレギュロン / シグナル伝達系 |
研究概要 |
本研究の大きな目的は細菌の情報伝達ネットワークを解明である。当補助金の交付期間においては、Pseudomonas aeruginosaがリン酸飢餓に対する応答系であるPhoレギュロンとリン酸走化性においてリン酸に関する情報がどのように伝達されているかに焦点を絞って研究を行った。そして以下の成果を得た。 1.変異剤処理によりリン酸走化性とアルカリホスファターゼが同時に構成的になったPseudomonas aeruginosa変異株APCIが得られたことから、リン酸走化性とPhoレギュロン双方を負に制御する共通な制御因子が存在することがわかった。 2.P.aeruginosaのPhoレギュロンの正の制御遺伝子であるphoBとphoRを遺伝子破壊してもリン酸走化性は誘導されることから、リン酸走化性はphoBとphoRの制御下にはないことがわかった。 3.上記の変異株APCIを宿主として負の制御遺伝子をクローニングし遺伝学的解析を行い、負の制御因子がリン酸特異的膜輸送チャンネルの複合体であることがわかった。 4.変異剤処理により得られたP.aeruginosaの走化性変異株を宿主として走化性に関与する遺伝子群をクローニングした。また、遺伝学的解析により、それら遺伝子群に少なくともcheYとcheZ遺伝子が存在することが示された。 以上、リン酸認識機構における情報伝達経路に関する情報が多数蓄積され、情報処理ネットワークの解明に向けた次のステップ、たとえばリン酸以外の物質に対する飢餓応答とリン酸認識機構との情報の乗り入れなどの解析に進むことが可能となった。
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