研究課題/領域番号 |
05660103
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
与那覇 和雄 琉球大学, 農学部, 助教授 (50101184)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 蛇毒 / 出血因子 / 抗出血因子 / タンパク質 / 進化 / 構造 / マングース / mRNA / cDNA / 一次構造 |
研究概要 |
本研究では典型的な蛇毒出血毒であるハブ毒に対して抗毒作用を示すマングース血清中に存在する抗出血因子の構造と作用機構を遺伝子工学的手法を用いて明らかにすると共に、その大量発現の条件を確立し、ハブ咬症に対する新規治療薬として抗出血因子を活用することを目的とした。その結果以下の研究結果を得た。 1.マングースの血清から3種の抗出血因子、AHFI、AHF2、AHF3を精製し、それらのタンパク質化学的性質、糖含量、一次構造等を調べた。 2.これらの抗出血因子とハブ毒の出血因子との相互作用を調べ、その作用機構が、一般に知られているプロテアーゼ阻害剤とは異なり、抗原抗体反応と類似していることを明らかにした。すなわち、抗出血因子と出血因子は弱く結合した複合体を形成するが、その前後においてそれぞれの構造、作用機能に変化はないことを示した。 3.抗出血因子の一次構造を他のタンパク質の構造と比較することにより、同因子が分子進化上免疫グロブリンンのスーパージーンファミリーに属すること、また、爬虫類と哺乳類では抗出血因子の起源が異なることを明らかにした。 4.マングースの肝臓から抗出血因子の遺伝子を含むcDNAライブラリーを作成することができた。 以上のように当初の研究目的を達成するには至らなかったが、マングース抗出血因子を用いた新規抗ハブ毒剤の開発の基盤を作ることができた。
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