研究課題/領域番号 |
05660138
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 近畿大学 (1994) 京都大学 (1993) |
研究代表者 |
土井 悦四郎 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (40027181)
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研究分担者 |
谷 史人 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (70212040)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 透明ゲル / 血清アルブミン / リゾチーム / 卵白アルブミン / タンパクゲル / 熱変性 / GroEL / モルテングロビユ-ル / ゲル |
研究概要 |
まず卵白の主成分である、卵白アルブミンを材料として加熱ゲル調製の条件を検討した。その結果、タンパク質の濃度、pH,イオン強度を調節することにより、透明ゲル、透明ゾル、白濁ゲル、白濁ゾル(懸濁液)を自由に作製できる事を見いだした。これ等のゲル、ゾル、について分光学的な手法、流体力学的な手法、HPLC、示差熱分析、透過型、走査型電子顕微鏡観察などの詳細な解析を行い、ゲルを構成する要素として、熱変性した、球状タンパク分子が線状に会合した、数珠玉モデルと、塊状に凝集したランダムな凝集体モデルの二つがあるあことを見いだした。透明ゲルは数珠玉モデルを取るときに形成された。このような研究結果は、単に卵白アルブミンのみならず、血清アルブミンや、リゾチームのような他の球状タンパク質の加熱ゲルにも廣く適用できる事を示した。 透明卵白アルブミンゲルは、適当に条件を選べば、加熱により融け、冷却によりゲル化する、cold-set gelの性質をも示した。すなわち、cold-set gelとheat-set gelの相違は本質的なものではなく、ゲルの網目構造を形成している結合力が、ゼラチンや寒天では水素結合が主たるものであり、球状タンパクゲルでは、疎水結合を主としていることにより説明することが可能である事が明かとなった。
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