研究課題/領域番号 |
05660150
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 国立予防衛生研究所 |
研究代表者 |
小西 良子 国立予防衛生研究所, 食品衛生微生物部, 研究員 (10195761)
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研究分担者 |
井上 智 国立予防衛生研究所, 獣医科学部, 研究員 (90213157)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | TRICHOTHECENE / LISTERIOSIS / IMMUNOCOMPETENT CELLS / EXPOSURE / TNF-α / INF-γ / トリコテセン / 免疫担当細胞 / 腸管細胞 / IFN-γ / マクロファージ / T-2トキシン / Caco-2 / フローサイトメトリー / T細胞 / B細胞 / 脾臓 / 胸腺 / 腸リンパ節 |
研究概要 |
初年度、トリコテセン(T-2トキシン)が腸管を中心として短期及び長期間暴露した場合の生体免疫機能へ及ぼす影響をフローサイトメトリーを用い免疫担当細胞レベルでの変化を検討した。さらに、T細胞及びB細胞の活性化に及ぼす影響を検討した。 その結果、トリコテセン(T-2トキシン)の高濃度および中濃度の短期間暴露(5日間)では、脾臓でT細胞、B細胞ともその細胞数が激減しその活性化は低下していた。胸腺では未成熟なT細胞が減少した。低濃度の暴露では、長期間(28日間)暴露することによって、腸管膜リンパ節及びパイエル氏板の細胞分布に変化が現われ、特にT細胞の細胞数の減少がみられその活性化は低下していた。このことから微量な量に暴露されることにより、生体の最初の暴露点である腸管に存在するリンパ臓器が障害を起こし全身の免疫機構に影響を与えるものと考えられた。 最終年度はマウスを実験動物として、中濃度の短期間暴露の投与条件で、全身性感染症であるリステリアを感染させ、死亡率への影響、免疫系の生体防御機構への影響を見た。トリコテセンの腸管細胞への毒性をin vitroで調べるために、初年度で確立した方法でトリコテセンの暴露によって起こる細胞レベルでの障害を検討した。 その結果、トリコテセン投与群は、非投与群よりリステリア感染による死亡率が低くなることがわかった。この感染抵抗性の機序に関しては、トリコテセンを暴露することによって体内の免疫担当細胞の数は顕著に減少するが、特にマクロファージの殺菌活性を左右するサイトカインであるTNF-αおよびIFN-γの産生能が高まることから、リステリアがマクロファージで増殖できなかったためと考えられた。また、この反応は、合成ステロイド剤であるプレドニゾロンを投与した後リステリアを感染させたときと同じ傾向を示していたことから、トリコテセンが直接マクロファージに影響を与えたのではなくmediaterとしてホルモンが関与していることが考えられた。 以上のことから、免疫機能に重大な障害を与えるトリコテセンは短期的に投与した場合には、マクロファージの活性を高めるサイトカインの産生能が上昇し感染症に対して抵抗性が高まることが明らかになった。
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