研究課題/領域番号 |
05660171
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
馬場 繁幸 琉球大学, 農学部, 助教授 (30117585)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | マングローブ / オヒルギ / メヒルギ / アイソザイム / ザイモグラム / 集団遺伝学 / 遺伝子頻度 / ポリアクリルアミド電気泳動法 / 遺伝的距離 / ポリアクリルアミド電気泳動 |
研究概要 |
沖縄県内には7種のマングローブ主要構成種が分布するが、その中から沖縄のマングローブ林の主要構成樹種であり、西表島、石垣島をはじめ沖縄島(沖縄本島)などに広く分布するオヒルギ(Bruguiera gymnorrhiza)とメヒルギ(Kandelia candel)の十分展開した成葉が研究材料とされた。アイソザイムの分析には、垂直ポリアクリルアミド平板電気泳動法が用いられ、集団遺伝学的解析がなされた。結果の概要は次の通りである。1.オヒルギならびにメヒルギの明瞭なザイモグラムを得るためには、従来スギ、マツ、ヒノキなどの樹木を対象として用いられていた染色方法では、明瞭なザイモグラムを得ることができず、染色方法の改良が必要とされた。2.供試材料について明瞭なザイモグラムを得るために染色方法の改良がなされ、ゲル上に明瞭なザイモグラム化が可能となった。3.明瞭なザイモグラムが得られた酵素種の中で非特異性エステラーゼ、パーオキシダーゼ、ホスホグルコムターゼ等については、いくつかの遺伝子座が推定された。4.推定が可能となった遺伝子座では、ゲル上にザイモグラム化された表現型(phenotype)から、遺伝様式と、遺伝子型(genotype)が推定された。5.推定された遺伝子型に基づき、採取された集団ごとに遺伝子頻度が計算された。しかしながら、推定された遺伝子型には不活性型の遺伝様式を示すものもみられ、この不活性型の遺伝子様式を示す遺伝座については、遺伝子頻度の計算はなされなかった。6.本研究の成果により、マングローブ構成樹種の中で熱帯アジア等に広く分布するヒルギ科(Rhizophoraceae)についても電気泳動法を用いることにより、集団遺伝学的研究が可能であることがわかり、解析酵素種数と解析集団数を更に増やすことによって、より精度の高い遺伝的距離(genetic distance)を求めることが明らかとなった。
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