マングローブの方言名 プシキはマングローブの方言の総称である。オヒルギは方言でビギプシ(古見)、マツァプシキ(祖納)、マダプシキ(星立)、ヤエヤマヒルギはミープシ(古見)、マヤプシキ(星立)、ビープシキ(星立)、ハマザクロはトゥ〓ダプシ(古見)、ヒルギモドキはカニャーキー(星立)などと呼ばれている。 マングローブの利用 一番多くは、オヒルギやヤエヤマヒルギの皮を煮詰めて帆船の木綿帆、魚網、ミンサー織物などの染料として利用していたことである。皮を剥いだマングローブは薪に、またメープシやビギプシを切ってきて自家用木炭を作った。ビギプシは家のタルキや桁や洗濯物の竿掛用などに使われる。 マングローブ林と食生活 ガサミ(カニの一種)はゆでて身を取り、油で炒めたり、そのまま水炊きにする。また身を取ってメリケン粉と混ぜ、ダンゴ状にして油にあげカマボコを作る。ギジャグ(シレナシジミ)は身をオオタニワタリの新芽と混ぜ、油で炒める。アンサンガヤー(カニ)はおつゆに、サクラエビはゆがいて乾燥させ、野菜と炒めて食べる。そのほかに魚やウナギなどを取って料理して食べた。 マングローブ林の管理利用 伐採方法は小規模の皆伐や適度の抜き切りが基本だったようである。必要な利用可能なものだけを切って使う。老木や枯れ木を優先的に切り、適当に母樹を残して間引きをする。これといった利用上の取り決めがあったわけではなく、各人が長年の伝統的な生活の知恵にもとづいて、資源の再生する範囲内でうまく管理し利用していた。
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