• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

麻痺性貝毒原因渦鞭毛藻発生域の広域化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05660201
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関東京大学

研究代表者

福代 康夫  東京大学, 農学部, 助教授 (10165318)

研究分担者 井上 博明  東京大学, 農学部, 助手 (40223268)
松岡 数充  長崎大学, 教養部, 教授 (00047416)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード麻痺性貝毒 / 渦鞭毛藻 / 有毒渦鞭毛藻 / シスト / Alexandrium
研究概要

岩手県大船渡湾と越喜来湾において、フレーガー式柱状採泥器を用いて海底堆積物の採取を試みたところ、大船渡湾では36cmの深さまで採集できたが、越喜来湾においては底質が砂質であったため全く採集できなかった。大船渡湾で採集した堆積物は現場で表面から2cmごとに切り分けて小形試料瓶に封入保存し、一部を鉛同位体による年代測定、残りをシストの定量分析に使用した。また、岩手県水産試験場と北里大学水産学部において、過去のAlexandrium tamarenseとA.catenellaの発生に関する資料その他を収集した。
大船渡湾で採集した海底堆積物は、年代測定の結果、毎年0.25cm堆積していたものと推定され、試料で最も深い33〜36cm深の部分は136〜148年前に堆積したものと判定された。同湾では最近100年間に2度の大津波を経験しているが、そのためによる海底泥の擾乱の痕跡は、底泥の目視観察並びに同位体を用いた年代測定でも観察されなかった。越喜来湾では底泥を採集できなかったが、試料の層位を乱さずに採集することが本研究では重要なので、今後は自重の大きな柱状採泥器を開発する必要性が考えられた。
堆積物中のシストは種の査定と定量分析を現在進めているところであるが、A.tamarenseとA.catenellaのシストについて予備的に分析したところ、約30年前の堆積物である6〜9cm深の部分から表面堆積物の4/5量、約80年前の堆積物である18〜21cm深の部分からも表面堆積物の1/5量のシストが観察され、大船渡湾では古くから両種が発生していたと判定された。なお、文献試料などでは、A.tamarenseは1961年から、A.catenellaは1979年から発生の記録が認められたが、今回の発見はそれらより約50年もさかのぼるものであった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi