研究課題/領域番号 |
05660224
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
原 彰彦 北海道大学, 水産学部, 助教授 (40091483)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | サケ科魚類 / 血清蛋白 / 銀毛 / 電気泳動 / グアニン / 甲状腺ホルモン / スモルト / 特異蛋白 |
研究概要 |
降海性サケ科魚類の多くは孵化後一定期間河川生活を送った後、形態的には体型の変化を伴い体色が銀白色を呈し、スモルトになり降海して海洋生活に移行する。この現象をパー・スモルト変態(銀毛化)と呼んでいる。本研究ではスモルト化現象をこれまでのような視覚によらず、物質レベルで定量化することが可能と考え、サクラマスを対象魚とし、血清グアニン結合蛋白、スモルト特異蛋白及び甲状腺ホルモンとの作用関連を観察し、スモルト化機構の一端を解明することを目的とした。 血中グアニン結合蛋白は、少なくとも4種類存在することが初めて明らかとなった。それらの一つはアルブミン様蛋白(αl-protein)と同定された。この蛋白を精製し、測定系を確立した。αl-proteinは銀化時には量的変化を示さず、グアニンの輸送蛋白の主蛋白でないと考えられた。一方、SDS-PAGEによりスモルト血清蛋白中にパー血清には観察されない43kDaおよび80kDaの特異蛋白が観察された。銀化変態の進行にともない80kDa蛋白は有意に増加し、銀化最盛期である6月に最高値を示した後、急激に減少した。この間、血清総蛋白量は減少傾向を示し、αl-proteinは銀化時に量的変化を示さなかった。これらの結果より、この銀化特異蛋白が銀化変態に関与していること、銀化変態の指標となりうる可能性が示唆された。銀化特異蛋白の変化は血中T_4とよく一致していた。魚にT_4処理をした実験では体色の銀白化が誘起され、対象魚の血中及び皮膚中グアニン量より有意に高かった。一方、銀化特異蛋白量は未処理群に比し有意に増加した。血清総蛋白量は減少し、αl-protein量には変化が観察されなかった。このことから、銀化特異蛋白が甲状腺ホルモンにより合成されている可能性が強く示された。しかし、特異蛋白の生理的意義については、今後の課題として残された。
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