研究概要 |
本研究では,牛肉輸入自由化後の食肉小売店の実態調査を行い,牛肉の卸売価格と小売価格との非連動性について,その要因とメカニズムの解明を試みた。 牛肉輸入自由化前から輸入牛肉は下落しているが,国産牛肉の下落は,主に,平成3年秋以降であり,卸売価格が特に下位等級,で大幅に下落している。しかし,小売店においては,労賃水準の上昇,地代の上昇によりマージンの上昇が見られ,仕入れ価格の下落にもかかわらずマージン率の低下が発生せず,小売価格は国産牛肉では,あまり下落していない。その背景には,地域的にみると食肉小売店は少数であり,競争が阻害されている小売構造上の問題が明らかになった。 未解明な部分が多いので,今後とも小売構造に焦点をあて,研究を続けます。
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