研究課題/領域番号 |
05660316
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学・草地学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
森地 敏樹 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20230138)
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研究分担者 |
増田 哲也 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (60165719)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | チーズ用スターター / Lactococcus属乳酸菌 / クエン酸資化性 / 長連鎖 / CVT寒天 / lactococci / Lactococcus lactis / 長連鎖形成 / 菌体脂肪酸組成 / プラスミドDNA / 菌体ポリペプチド・パターン |
研究概要 |
本研究はLactococcus lactisに属する菌株の表現形質の差異を系統的に比較検討し、その多様性を明らかにすることを目的に実施した。その際、特殊な培養基を用いて分離したL.lactisに属する菌株(CVT菌)も含めて検討を行った。 1.1ppmのクリスタルバイオレットを含む培地(CVT寒天)で生育する菌株を、市販のチーズ用混合スターターから分離した。これらの菌株は通常の培養条件では双球菌ないし短連鎖で生育するが、30mMクエン酸を添加したTYG brothで培養すると極めて長い連鎖を呈するとともに、凝集塊を形成して沈降する特性を示した。また大多数のCVT菌は、発酵性糖類の存在下でクエン酸を分解して多量のアセトインを生成した。また、かなり強いトリプシン様の活性を有するものが認められた。 2.Lactococcus lactisの3亜種計26菌株およびCVT菌8菌株の分類学的諸性質を検討した。その結果、L.lactisおよびL.diacetylactisの性質は比較的斉一であるのに対し、L.cremorisの性質はかなり多様性に富むことが明らかにされた。CVT菌が上述の2亜種の中間型であるか、あるいはいずれかの変異株であるかは明確にすることはできないが、少なくともL.cremorisの性質を部分的に保持していることは注目に値する。 3.CVT菌では、既知のLactococcus属乳酸菌のものに比較して鮮明な数本のプラスミドDNAのバンドが検出された。これらのプラスミドDNAは37°Cで3回継代、あるいは30℃で7回継代することにより消失した。プラスミドDNA消失菌株(変異株)はクエン酸分解性ならびに上述の特性を失っていた。 4.形成された凝集塊を分離し、蒸留水と食塩水で抽出し、75%エタノールで沈殿する成分を分析したところ、マンノースを主成分とする多糖であることが示唆された。
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