研究課題/領域番号 |
05660326
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 日本獣医畜産大学 (1994) 名古屋大学 (1993) |
研究代表者 |
友金 弘 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 助教授 (30023493)
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研究分担者 |
島田 清司 名古屋大学, 農学部, 教授 (40065579)
蛭薙 観順 名古屋大学, 農学部, 助手 (00126898)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | P450_<17>αhydroxylase / P450aromatase / mRNA / sexual differentiation / ovary / testis / estiadiol / arginine vasotocin / ニワトリ / シクロオキシゲナーゼ / ノーザンハイブリダイゼーション / プロスタグランジン / 卵巣 / 卵胞膜内細胞 / 卵胞膜外細胞 / 顆粒膜細胞 / テストステロン / エストラジオール / P450アロマターゼ / 遺伝子発現 |
研究概要 |
(1)鶏胚の卵巣、精巣におけるP450arom mRNA量の変化。鳥類の性は哺乳類と異なりヘテロZW性染色体の個体は雌性に、ホモZZ性染色体の個体は雄性にと、遺伝的に決定される。それに従い表現型の性分化が起こる。鳥類の性決定機構は不明であるが、性分化にはエストラジオールが初期胚で早く生産されることと関係があると考えられる。性ステロイド合成系におけるP450aromatase(P450arom)がテストステロンをエストラジオールに変換するから、この研究では、孵卵10日から孵化までの鶏胚性腺におけるエストラジオール量及びP450_<17>α_<hydroxylase>pP450arom mRNA量の変動を明かにし、性分化の遺伝子発現を検討した。450_<17>α mRNA量は左卵巣の方が精巣より孵卵10-14日では高かったが、その後は両者間には差が見られなかった。P450arom mRNA量はエストラジオール量の変動と同じように孵卵中ずっと卵巣の方が精巣より高かった。これらの結果は、卵巣分化にエストラジオール生産を高めるためのP450arom遺伝子発現の盛んなことを示している。 (2)鶏胚の性分化に関する性腺P450arom mRNA局在性。P450aromのRNAプローブを利用して初期胚性腺におけるin situハイブリダイゼーション解析を行った。P450arom mRNAは遺伝的雄では孵卵のどの時期でも性腺に見られなかったが、遺伝的雌性胚の性腺においては、孵卵6.5日に初めて発現し、以後孵卵経過と共に増加した。その発現の局在性として性腺の髄質索の間質細胞が有効な候補であることが明かとなった。 (3)産卵鶏における卵巣でのアルギニンバソトシン遺伝子の発現。逆転写ポリメラーゼチエインリアクション(RT-PCR)法を用いて卵胞成長に伴うアルギニンバゾトシンmRNA量の変動を明らかにした。すなわち、卵胞成長期において卵胞の顆粒膜細胞のアルギニンバゾトシンmRNA量は減少したが、卵胞膜内層細胞ではほとんど変化しなかった。一方、卵胞膜外層細胞ではアルギニンバゾトシンmRNA量が最大卵胞になった時著しく増加した。よって、鶏卵巣における卵胞成長に伴ってアルギニンバゾトシン遺伝子は異なった様式で発現すると考えられた。
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