研究課題/領域番号 |
05670093
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
服部 圭佑 島根医科大学, 医学部, 教授 (80112134)
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研究分担者 |
篠塚 和正 島根医科大学, 医学部, 助手 (50117777)
小林 裕太 島根医科大学, 医学部, 助手 (40162028)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 一酸化窒素(NO) / ニトロアルギニン / 血管部位特異性 / 摘出脳血管 / 皮膚血流 / 肺循環 / 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法 / シトルリン |
研究概要 |
血管内皮由来弛緩因子が一酸化窒素(NO)であり、L-アルギニンから産生されることが示され、血管内皮は血管平滑筋、血管の神経終末と三者で相互に連関し、しかも血管各部位で部位特異性を示すことが明らかになってきた。今回は血管各部位におけるNO産生系の特異性を明らかにし、部位毎の血流制御への道を開くことを目的とした。1)我々の見い出したNO産生阻害薬ニトロアルギニンのイヌの摘出脳血管に対する作用を明らかにした(文献1)。摘出脳血管は他の血管に比べNO産生系が発達し、ニトロアルギニンが低濃度で著明に作用することが示された。2)皮膚血流、肺循環についてもそれぞれ部位特異性に関する検討を行ない報告した(文献2〜5)。特にウサギ肺血管ではドパミン受容体を介してNO産生系が制激される系を見い出しておりその受容体分布の解析をおこない報告した(文献3、5)。一方、ラット肺動脈ではほとんど交感神経の支配がなくカテコールアミンの分布がないことが高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法(購入備品)により示された。3)ラット胸部大動脈及び尾動脈の培養内皮細胞の比較では尾動脈由来の細胞でのみATPの著明な放出がHPLC法で観察され、血管内皮細胞のATP放出能にも部位差があることが明らかになった。一方、ラット尾動脈摘出標本のATP放出にはアセチルコリンは影響せず、ATP放出とNO産生系の間にはムスカリン受容体を介した連関のないことが明らかになった。4)NO産生の指標として産生反応の副産物であるシトルリン測定を試み、HPLCによる微量定量法の開発をおこなった。摘出ラット胸部大動脈でムスカリン受容体刺激に応じたシトルリン増加が観察され、さらに検討中である。
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