研究課題/領域番号 |
05670114
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 国立小児病院 |
研究代表者 |
辻本 豪三 国立小児病院, 小児医療研究センター・小児薬理研究部, 部長 (80172013)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | alpha1-アドレナリン受容体 / 遺伝子導入 / 受容体サブタイプ |
研究概要 |
アドレナリン受容体(AR)は神経系をはじめ、循環器、内分泌系においても、重要な役割をしていることが知られている。この受容体には機能や薬剤の感受性、組織分布などにより種々サブクラス(alpha1、alpha2、beta1、beta2およびbeta3)に分けられている。これらのうち、alpha1ARはカテコールアミン(アドレナリンとノルアドレナリン)によってPI代謝亢進、細胞内Ca2+の上昇により種々の生理反応に関わっていることが知られている。本年度、我々はヒト前立腺cDNAライブラリーより、ヒトalpha1アドレナリン受容体(AR)をコードしている遺伝子の1つをクローニングした。クローニングした。この遺伝子は、全長2.28kbで、そのうちORF(open reading frame;翻訳可能な配列)は1.4kbであり、塩基配列より推定されるアミノ酸残基数は466個であった。このヒトalpha1CAR遺伝子とウシalpha1CAR遺伝子とのORFでの相同性は、塩基配列で90%、推定アミノ酸配列においては93%の非常に高い相同性を示した。また、この遺伝子はG-蛋白共役受容体ファミリーに共通の7回の膜貫通領域を持つ構造をしており、推定アミノ酸配列におけるウシalpha1CARとの膜貫通領域の相同性は97%、比較的相同性が低い7回目の膜貫通領域以降の細胞内C末端領域(テール部位)についても83%の相同性が認められた。更に、そのcDNA塩基配列を元に、逆転写酵素-PCR法にてヒト各組織におけるalpha1CARのmRNA発現を検討し、心臓、肝臓、大脳等に局在することを確認した。心筋におけるこのalpha1CARの各種イオンチャンネルへの影響を解析する目的でG蛋白質と共役する第三細胞内ループに対するペプチド抗体を作成し、パッチクランプ法を用いて検討中である。
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