研究課題/領域番号 |
05670220
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
山下 隆夫 山形大学, 医学部, 助手 (80018928)
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研究分担者 |
仙道 富士郎 山形大学, 医学部, 教授 (80091833)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 自己抗体 / 日本住血吸虫 / Carbonic anhydrase / Trypanosoma cruzi / 寄生虫 / モノクロナル抗体 / エピトープ |
研究概要 |
寄生虫感染では、感染に伴い自己抗体が出現してくる。この自己抗体の研究はモノクロナル抗体を作製しエピトープを決定しないと進展しないと考え、日本住血吸虫、Trypanosoma cruzi の2種の寄生虫感染マウス脾臓細胞からハイブリドーマを樹立し、モノクロナル抗体IgMを産生するクローンを得た。日本住血吸虫感染マウス由来のクローンをGAO3、Trypanosoma cruzi感染由来のクローンをTSLO と命名した。これらのモノクロナル抗体を用いて以下の結果を得た。(1)lmmunoblot法で検討した結果どのクローンも原虫、吸虫、条虫、線虫など分類学的に広範囲な寄生虫抗原のみならず、同系健康マウスの脳、肺、肝、脾、腎、胃、腸、赤血球などの諸臓器とも反応することが認められた。どのクローンも主要バンドは似ており、犬鞭虫で2本のバンド(30,45KD)が、赤血球では30KDにのみ1本のバンドが認められた。他は14- 94KDの範囲に多くのバンドが検出された。(2)10%ホルマリン固定マウスの脳、肝、腎、胃を用いた免疫組織酵素抗体法では胃腺、尿細管壁、核の一部などが濃染された。 (3) ELISA用プレートにあらかじめ寄生虫またはマウス臓器抗原をコートし、トリプシン(0.01-40mM)で処理した後にELISAを行った。その結果、過沃素酸処理では抗体価は変化しなかったが、トリプシン処理では抗体価が低下し蛋白を認識することがわかった。(4)どのモノクロ抗体も赤血球の分子量30KDの物質と反応することから、この物質をcarbonic anhydrase(CA)と推定し反応を検討した結果、どのモノクロナル抗体も強い反応を示した。そこでCAをStaphylococcus aureus proteaseで処理した後、逆相クロマトグラフィーを行い各分画についてアミノ酸シークエンスを行った。その結果GA03、TSLOともGly-Val-Lys-Tyr-Ser-Ala-Glu およびLeu-His-Val-Ala-His-Trp-Asn-Ser-Alaのペプタイドを認識することが判った。
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