研究課題/領域番号 |
05670234
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
南 陸彦 横浜市立大学, 医学部, 教授 (60092342)
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研究分担者 |
天野 皓昭 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (70128586)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マラリア / NK細胞 / CD4T細胞 / CD8T細胞 / gammadeltaT細胞 / マクロファジー |
研究概要 |
本研究はマラリア感染に対する免疫防御におけるT細胞およびNK細胞の果たす役割について解析を試みたものである。あらかじめ少量のPlasmodium chabaudi 感染赤血球をC57BL/6マウスに投与することによりマラリア感染させると、再度の大量のP.chabaudi感染赤血球による再感染に対し強い抵抗性が付与される。またあらかじめP.chabaudi感染赤血球を免疫することにより感染抵抗性を獲得したマウスの脾細胞を細胞移入することによりこの再感染抵抗性をnaiveマウスに付与する事が出来る。この再感染抵抗性を担う細胞を細胞移入実験により確かめた。T細胞はもちろんマクロフアージを含むガラス付着細胞群、そしてNK細胞がそれぞれ単独でも再感染抵抗性を担っていることを示した。T細胞に関してはCD4およびCD8T細胞がそれぞれ再感染抵抗性を担うことを示した。一方gammadeltaT細胞の感染防御能を解析するため、抗gammadeltaT細胞レセプター抗体を生体に投与したが、感染抵抗性の低下は認められなかったことから、gammadeltaT細胞赤血球ステージマラリア感染防御には大きな役割は果していないと考えられた。NK細胞の移入により再感染防御が付与され、またC57BL/6マウス生体に抗NK1.1抗体を投与することにより、NK細胞を除去したマウスにP.chabaudiを感染させると、末梢血中での原虫の増殖は早まることが判明した。しかし、後期には原虫は除去されるので、NK細胞は特に感染初期の防御に重要な役割を果たしていることが判明した。しかしNK細胞のマラリア感染赤血球に対する直接の障害作用は認められなかった。以上より、マラリア原虫の赤血球感染ステージでの感染防御はT細胞、マクロフアージ、NK細胞が関与していると考えられるが、特にNK細胞は感染初期に作用するものと思われる。
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