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寄生虫にみられる好気・嫌気のエネルギー代謝転換機構の生化学・分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 05670240
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 寄生虫学(含医用動物学)
研究機関順天堂大学

研究代表者

高宮 信三郎  順天堂大学, 医学部, 助教授 (90138206)

研究分担者 下河原 理江子  順天堂大学, 医学部, 助手 (50146776)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード寄生蠕虫 / ミトコンドリア / 好気・嫌気の呼吸転換
研究概要

(1)回虫ミトコンドリア(Mt)呼吸鎖の解析:回虫生活史における呼吸転換の実態を明らかにする目的で,好気的呼吸鎖成分のマーカーとして回虫筋よりシトクロムc(Cty.c)を精製し,蛋白および遺伝子レベルの解析を行なった。
成虫筋ホモジェネートからCM500セルロファインバッチワイズ吸着,硫安分画,CM500セルロファインクロマトグラフィー,Sephadex G-75ゲル濾過によりSDS-PAGEで単一バンドを示す標品を得た。収量は1kgの筋肉から約1.7mgであった。還元型の吸収スペクトルは常温で416(gamma帯),520nm(beta帯),550nm(alpha帯)に吸収ピークを示した。精製酵素のピリジンフェロヘモクロムを調製し,その吸収スペクトルからヘム含量を求めるとヘムCに典型的なスペクトルが得られ,ヘムと蛋白分子がほぼ1:1に結合していることが明らかになった。酸化型Cyt.cの吸光係数epsilonはepsilon_<280nm>=22.7mM^<-1>,epsilon_<410nm>=92.9mM^<-1>となり,還元型Cyt.cの吸光係数はepsilon_<550nm>=22.7mM^<-1>,epsilon_<416nm>=112.6mM^<-1>の値を得た。また,ホロ酵素を酸加水分解し,アミノ酸組成を求めたところ,cDNAから推定したアミノ酸組成とよく一致した。成虫筋のCyt.cの分子量をエレクトロスプレーイオン化質量分析法により決定する13,119の値が得られた。これより補欠分子族であるヘムを除いた蛋白部分の分子量を計算した結果,cDNAから推定した分子量と非常に良く一致した。酸化還元滴定により本酵素の酸化還元電位を測定すると,哺乳動物酵素の電位値とほぼ同程度の+248mVの値が得られた。しかしながら,Cyt.c酸化酵素に対する反応性は酸化酵素の起源によって異なり,ウシ心筋Mtと2期幼虫Mt由来のCyt.c酸化酵素との反応性を比べると,2期幼虫由来酵素との反応性が高いことが明らかになった。
(2)ウェステルマン肺吸虫Mt呼吸鎖の解析:本虫からMtを分離し呼吸鎖を解析したところ好気・嫌気の両呼吸が併存する条件嫌気的Mtであることが明らかになった。
以上,本年度得られた成果を申請書の研究計画項目順に述べた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takamiya S: "Developmental changes in the respiratory chain of Ascaris mitochondria" Biochim.Biophys.Acta. 1141. 65-74 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 高宮信三郎: "回虫筋シトクロムC cDNAのクローニング" 寄生虫学雑誌. 42(増). 67 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 高宮信三郎: "寄生蠕虫ミトコンドリアのキノン成分について" 生化学. 65. 775 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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