研究課題/領域番号 |
05670245
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 弘前大学 (1994-1995) 北海道大学 (1993) |
研究代表者 |
中根 明夫 弘前大学, 医学部, 教授 (30164239)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 神経ペプチド / サブスタンスP / VIP / リステリア菌 / ツカムレラ菌 / マウス / 生体防御 / 細菌感染 / リステリア / RT-PCR / 感染 / 細菌 / ロドコッカス |
研究概要 |
免疫系は、それのみで働いているわけではなく、神経系、内分泌系とネットワークを形成している。本研究は、免疫系と神経系の相互作用に注目し、細菌感染マウスモデルを用いて行った。神経系の指標には、免疫賦活に働くとされるsubstance P(SP)と免疫抑制に働くとされるvasoactive intestinal peptide (VIP)を用いた。感染系としては、その防御が細胞性免疫に依存するListeria monocytogenes感染と、感染自体は軽度であるが、諸臓器に肉芽腫を形成するTsukamullela paurometabolum感染を用いた。 免疫組織化学的手法によるSPとVIPの検索において、非感染マウスでは、肺、脾臓、腸管の神経叢でSP、VIP共に検出されたが、肝臓では両者とも検出されなかった。そこで、両感染の主要臓器である肝臓を中心に検討を行ったところ、(1)Listeria感染マウスでは、肝臓、特に血管周囲にVIPが検出されたが、SPはどの部位でも検出されなかった。(2)Tsukamullela感染では、肝臓の肉芽腫内にSPが検出されたが、VIPはどの部位でも検出されなかった。 以上の結果より同じ細菌感染系でもSPとVIPはその分布あよび発現が異なること、また、染色された細胞の形態から、免疫細胞がこれらの神経ペプチドを分泌している可能性が考えられた。 さらに、Listeria感染マウスの肝臓におけるpropreVIP遺伝子の発現をRT-PCTによって検索したところ、特異感染防御免疫機構が形成され始める感染2日後より、発現され、感染の収束とともに減少し、感染防御機構との関連が推測された。今後、、神経ペプチドによる細菌感染防御機構の調節作用およびその機序についてさらに研究を推進したい。
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