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CD3ζ,η遺伝子欠損マウスを用いたT細胞の分化および活性化の機構

研究課題

研究課題/領域番号 05670294
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 免疫学
研究機関千葉大学

研究代表者

大野 博司  千葉大学, 医学部, 助手 (50233226)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード相同組換え / 遺伝子欠損マウス / T細胞受容体 / T細胞分化 / ζファミリー / ζ鎖 / η鎖 / FcRγ
研究概要

我々の作製したζ欠損マウスの解析から、ζ鎖は正常レベルのT細胞受容体(TCR)の発現に必須であり、またT細胞の正常な分化および機能の発現に重要であること、このζ鎖の役割は他のζファミリー分子、ηおよびFcRγでは代替できないことが示された(EMBO J.12:4357,1993)。胸腺細胞はそのCD4およびCD8分子の発現により最も未熟なCD4^-CD8^-細胞、やや分化の進んだCD4^+CD8^+細胞、および最も成熟したCD4^+CD8^-あるいはCD4^-CD8^+細胞に分けられるが、ζ欠損マウスではCD4^+CD8^+細胞の段階でその分化増殖が阻害されていることがわかった(EMBO J.12:4357,1993)。一方、小腸上皮間T細胞のうちTCRγδ^+細胞はζ欠損マウスにおいても正常レベルのTCRを発現しており、これらのTCRはζではなくFcRγと会合していた。表皮および子宮・膣上皮間に存在するγδ^+T細胞もζ欠損マウスにおいても正常レベルのTCRを発現することから、これらの上皮間γδ^+T細胞は共通してFcRγを含むTCRを発現していることが示唆された(J.Exp.Med.179:365,1994)。
η鎖に関しては、胸腺細胞の負の選択やフォスファチジルイノシトール代謝系との関連を示唆する報告がなされていたが、η欠損マウスの解析から、η鎖はζ鎖に比較して何ら特異的機能は持っていないこと、TCRとの会合においてはζ鎖より効率が悪いことが示された。また、η欠損マウスは出生後早期に高い死亡率を示した。この死因を解析する過程で、ζ/η遺伝子座にはζ/ηとは逆向きに転写因子であるOct-1がコードされており、η欠損マウスではOct-1の3'非翻訳領域も同時に削除されていることがわかった。さらに、η欠損マウスではOct-1 mRNAが減少すると共に、Oct-1に順向きの短い異常mRNAが出現していた。この発現異常が高死亡率の原因である可能性が示唆された(EMBO J.:1157,1994)。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ohno,H.: "Developmental and functional impairment of T cells in mice lacking CD3ζ chains." The EMBO Journal. 12. 4357-4366 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Ohno,H.: "Preferential usage of the Fc receptor γ chain in the T cell antigen receptor complex by γ/δ T cells localized in epithelia." The Journal of Experimental Medicine. 179. 365-369 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Ohno,H.: "Targeted disruption of the CD3η locus causes high lethality in mice:modulation of Oct-1 transcription on the opposite strand." The EMBO Journal. 13. 1157-1165 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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