研究課題/領域番号 |
05670296
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
片桐 拓也 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70126100)
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研究分担者 |
高木 智 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (10242116)
等 泰道 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10222241)
大海 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20160046)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Bリンパ球 / 抗原レセプター / シグナル伝達 / チロシンキナーゼ / Fyn / Btk / MRL / lprマウス / 分化と活性化 |
研究概要 |
Bリンパ球の抗原レセプターを介したシグナル伝達におけるチロシンキナーゼFynの機能を知るために、活性型及び不活性型fyn遺伝子を導入して発現させた2種の変異株を作成してそれの反応性を解析した。未熟B細胞株WEHI231のfyn遺伝子変異株におけるアポトーシス誘導能の親株との比較から、Fynが抗原レセプターを介して生じるアポトーシス誘導のシグナルに関与していることが判明した。preB細胞株Ig6.3のfyn遺伝子変異株においては、FynがμΦL鎖複合体を介したシグナルのうち少なくとも、細胞内Caイオンレベルの上昇をきたすシグナルの生成に機能していることが判明した。更に、FynのBリンパ球の分化と活性化における役割を明らかにするために、Fynを欠失したマウスの解析をすすめると同時にこのマウスをMRL/lprマウスに12代以上back crossしたマウスを作成してFynの全身性自己免疫疾患における機能を検索している。 次に、Bリンパ球と骨髄系細胞に特異的に発現され、X染色体性免疫不全症(Bruton's agammaglobulinemia)の責任分子であることが明らかになったチロシンキナーゼBtkの発現と機能について調べた。その結果、Btkは、未分化段階のB細胞で発現の亢進しているFynとは異なって、Bリンパ球の分化段階のあらゆるステージにおいて一定の発現量を示し、増殖などの細胞の基礎代謝に機能していることが示唆された。また、抗原レセプターを架橋するとBtkの活性化が観察され、Btkが抗原レセプターを介したシグナルの形成に関与していることが明らかになった。
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