研究課題/領域番号 |
05670298
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山本 健一 金沢大学, がん研究所, 教授 (60115285)
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研究分担者 |
清水 弘子 金沢大学, がん研究所, 助手 (20126585)
中山 構造 金沢大学, がん研究所, 助手 (70192680)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | サイトカイン / 転写因子 / 白血病 / NF-κB / Rel / HTLV-1 / Tax |
研究概要 |
HTLV-1感染によるリンパ球の腫瘍化の機序として、このウイルスの癌遺伝子のTaxによるNF-κBの活性化と、その結果起るIL-2/IL-2リセプター、IL-6、IL-1β、GM-CSF等の種々の免疫関連遺伝子の発現異常が原因と考えられているが、明らかではない。我々は、最近、NF-κBファミリーの一員のc-Relが、NF-κBのp50サブユニットの前駆体のp105を含む他の細胞内因子と複合体を形成し、NF-κBの働きを抑制する事、更に、HTLV-1感染細胞でのIL-6産生異常はTaxがc-Rel複合体による抑制を解除した結果である事を明らかにした。本研究は、Taxのc-Rel複合体への作用を明らかにする事を目的とし、本年度は、まずc-Re複合体の性状の解析を行った。その結果、c-Rel複合体中には、p105以外にp105と相互作用する細胞内因子が認められた。我々は発現ベクターを用いたcDNAライブラリーより、蛋白質間相互作用を利用した新しいスクリーニング法により、p105と相互作用する新しい細胞内因子をクローニングできた。この新しい細胞内因子の遺伝子は主にTリンパ球で発現し、そのサイズは約5kbである事、更にc-jun、C/EBP、c-myc転写因子ファミリーに共通に認められる二量体形成モチーフであるleucine zipper構造を持ち、この構造を介してp105を相互作用している事が新たになった(発表準備中)。今後更に、このp105と相互作用する新しい細胞内因子が、NF-κBの活性化及びそれに伴って起る種々のサイトカイン遺伝子の活性化にどのような役割を果しているのか、またTaxによってp105との相互作用がどのような影響を受け、Tリンパ球腫瘍化にどのような役割を果たしているのかについて研究を進めていく。
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