研究課題/領域番号 |
05670318
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柴田 英治 名古屋大学, 医学部, 助手 (90206128)
|
研究分担者 |
小野 雄一郎 名古屋大学, 医学部, 講師 (80135334)
竹内 康浩 名古屋大学, 医学部, 教授 (90022805)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 悪性中皮腫 / 石綿 / 非石綿鉱物繊維 / 肺内繊維濃度 / 繊維サイズ |
研究概要 |
悪性中皮腫患者群とその対照患者群の肺内鉱物繊維濃度を測定し、両群の石綿濃度分布が重なる範囲の患者群を選び出し、石綿ならびに非石綿繊維の種類別に濃度・繊維サイズ(長さ・直径・アスペクト比)を比較することにより、肺内石綿濃度の低い中皮腫患者におけるそれら鉱物繊維の病因論的意義を明らかにすることを目的に本研究を実施した。 東海地方の医療機関から手術または剖検により胸膜・腹膜・心膜の悪性中皮腫と診断された死亡症例を計49例収集した。現在までに肺内鉱物繊維濃度の測定を終えた30例の結果は次のごとくであった。悪性中皮腫30例中12例、対照群30例中22例が石綿濃度分布の重なる部分に属していたので、この12例と22例について比較をした。平均年齢は、前者が66歳、後者が65歳であった。石綿と非石綿繊維の濃度(million fibers/g dry lung)幾何平均値は、前者が2.23、30.8、後者が1.74、31.3で有意差はなかった。石綿繊維の長さ(μm)、直径(μm)、Aspect比の算術平均値は、前者が1.88、0.110、19.2、後者が1.18、0.076、16.7で前者の平均値が大きい傾向を示したが、有意ではなかった。非石綿繊維の長さ(μm)、直径(μm)、Aspect比の平均値は、前者が0.88、0.084、10.5で、後者が0.82、0.082、9.9で両者の平均値の間に有意差はなかった。石綿に比し両者の平均値の差は小さかった。現在、残りの収集例についても病理診断の再確認と肺内濃度の測定を実施中であり、それらの結果がそろった段階で詳しい検討をする予定である。
|